1998 Fiscal Year Annual Research Report
放射光単色X線を用いた医学診断システムのための光学素子の開発
Project/Area Number |
10670880
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Research Institution | The High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
兵藤 一行 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助手 (60201729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 克之 茨城県立医療大学, 保険医療学部, 教授 (10129158)
安藤 正海 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (30013501)
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Keywords | 放射光 / 放射光単色X線 / 医学診断 / 分光素子 / 多層膜分光素子 / シリコン結晶 / 積分反射強度 / 空間分解能 |
Research Abstract |
今年度は,大きな積分反射強度を得るための放射光単色X線を用いた医学診断用分光光学素子に関して,シリコン結晶の表面研磨による方法と多層膜光学素子を用いる方法について基礎的検討を行ない,必要な各種パラメータを決めることができた. 1. 計算機によるモンテカルロシュミレーションにより,被写体を透過した後の単色X線画像の空間分解能に関する検討を行い,必要な空間分解能(特に冠状動脈診断システム)を得ることができる非対称反射用シリコン分光素子の表面研磨の条件を決めることができた. 2. 多層膜光学素子の作製に関して,膜の種類,厚さ,膜間距離,照射野拡大の方法などに関して検討を行い,目的とする照射野,空間分解能,積分反射強度を得ることができる条件を決めることができた.3. シリコンの小型分光素子を製作し,1で得られた条件で表面をシリコンカーバイトで研磨したものについて,通常のX線発生装置を用いて,得られる単色X線のエネルギーバンド幅や表面のゆがみの状態などの物理的特性の評価を行った. 4. 分光素子を用いて得られる単色X線の照射野内の強度の均一性や画像上の空間分解能,濃度分解能などを定量的に評価するためのファントームの検討・設計を行った.
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