1998 Fiscal Year Annual Research Report
T細胞抗原受容体CDR3解析による造血細胞移植後免疫再構築のモニタリング
Project/Area Number |
10670932
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
廣川 誠 秋田大学, 医学部, 助手 (50241667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北林 淳 秋田大学, 医学部, 医員(臨床)
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Keywords | T細胞受容体 / レパートリー / CDR3 / 骨髄移植 |
Research Abstract |
造血細胞移植後の免疫能再構築に関する解析 同種骨髄移植および同種末梢血幹細胞移植を受けた症例の末梢血リンパ球からRNAを抽出し、cDNA合成後Vβ鎖サブファミリーに特異的なプライマー(35種類)とCβ1に対するプライマーを用いたPCRを行い、ついで蛍光ラベルしたCβプライマー(PCR増幅に用いたプライマーより5'上流域に設定)で伸張反応を行った.得られた試料について自動DNAシークエンサー(ABI377)によりサイズ・スペクトラタイピングを行った. 日和見感染症の多い骨髄移植後日数ヵ月間におけるCDR3の多様性の変化について、臨床所見と合わせ検討した. (1) 骨髄移植を受けた症例において、ほぼ全例にクローナルなT細胞の増加が確認された。 (2) ウイルス性間質性肺炎を合併した症例では多数のVβ鎖サブファミリーの欠落が観察された。間質性肺炎を合併しなかった症例においてはVβ鎖サブファミリーの欠落は軽度か全くみられなかった。 結論:T細胞抗原受容体CDR3解析は移植後の免疫再構築のモニタリングに有用である。
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