1999 Fiscal Year Annual Research Report
細胞癌化におけるG蛋白質Raplの役割に関する研究
Project/Area Number |
10670969
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Research Institution | JIKEI UNIVERSITY SCHOOL OF MEDICINE |
Principal Investigator |
倉石 安庸 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (30112824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市場 保 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10307407)
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Keywords | グアニンヌクレオチド交換因子 / 低分子量G蛋白質 / 酵素活性 / チロシンリン酸化 |
Research Abstract |
RaplはRasファミリーのG蛋白質のひとつであるが,Rasによる細胞癌化を抑制するというユニークな活性をもつ.我々はこれまでRaplのグアニンヌクレオチド交換因子のC3Gの活性調節機序に関して検討してきた。 今回の研究課題で、我々はアダプター蛋白質Crk存在下でC3Gの504番目のチロシンがリン酸化をうけており、またその交換活性が同時に上昇していることをみいだした。そしてそのチロシンをフェニルアラニンに置換した変異体ではCrk依存性の活性上昇がみられなかった。さらにCrk,Srcをトランスフェクションした3Y1細胞ではC3Gがチロシンリン酸化しているが、Rasをトランスフェクションしてもチロシンリン酸化は認められないことも発見した。C3Gのアミノ末端を順次欠損させた変異体では次第に交換活性が上昇していること、すなわちC3Gのアミノ末端は活性を陰性に調節していることもみいだした。 今後はtwo hybird法を用いて、C3Gと結合する蛋白質をみいだして、C3Gの情報伝達系における役割に関して検討したい。
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