1999 Fiscal Year Annual Research Report
アンジオテンシンII2型受容体の細胞内情報伝達と細胞増殖抑制作用の解明
Project/Area Number |
10671005
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
篠村 裕之 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (00235293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西本 育夫 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (80180652)
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Keywords | アンジオテンシン / 受容体 / G蛋白質 |
Research Abstract |
アンジオテンシンIIは2つの膜7回貫通型のGα蛋白共役受容体、すなわちAT1とAT2受容体を介して、腎臓や心血管の機能調節を行っていることが知られている。昨年に引き続き、本年もAT2受容体のGα蛋白の共役を開明すべく、AT1およびAT2受容体のGα蛋白共役の検討を続けた。Gαsをもとにした各種ハイブリッドG蛋白質を用いた実験により、AT1受容体がGα蛋白であるGαq,Gα12,Gαiファミリーのいずれとも共役することが示唆された。一方、AT2受容体に関してはGαiファミリーとのみ共役することが示された。ハイブリッドG蛋白実験の結果を確認するために、AT2受容体恒久発現細胞株NIH-3T3-AT2の膜分画を調整し、^<35>S-GTPγSと結合させた後、Gα蛋白に特異的な抗体を用いた免疫沈降を行い、Gα蛋白の活性化の有無を検討した。その結果、AT2受容体がGαiファミリーの中で、特にGαi3と共役することがこの実験系で確認された。一方、AT2受容体をNIH-3T2-AT2細胞、血管平滑筋細胞およびメサンギウム細胞に遺伝子導入した実験では、AT2受容体の細胞増殖に与える影響が百日咳毒素で抑制されることよりGαi依存性であることが示唆された。以上の検討より、AT2受容体による細胞増殖抑制作用にはGαiファミリーの中で得にGαi3との共役が重要であることが示唆され、Gαi3機能調節が今後治療に応用できることが期待された。
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Research Products
(1 results)