1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10671027
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
高林 晴夫 金沢医科大学, 総合医学研究所, 助教授 (60171542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 亮太 金沢医科大学, 医学部, 助手 (30298351)
井浦 俊彦 金沢医科大学, 医学部, 講師 (40202840)
谷野 幹夫 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (60135051)
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Keywords | 母体血 / 有核赤血球 / 胎児診断 / DNA診断 / マイクロマニビュレーション / PEP / PCR / FISH |
Research Abstract |
[目的]近年リアルタイムにPCR産物の検出を行えるシステム(TaqMan PCR)が開発され,遺伝子DNAの定量測定に大きく貢献している.我々はこのシステムが標的DNAの検出感度と特異性に優れており,しかも短時間に簡便に行えることから,単離胎児有核赤血球を用いPEP(Primer Extension Preamplification)による全ゲノム増幅されたDNA産物からの検出にも有用であると考えβ-actin,SRYのDNA領域の検出について検討を行った.[方法]患者より同意を得,男性胎児血液標本よりマイクロマニピュレータにより単離した胎児有核赤血球20個についてZhangらの方法によりPEPを行い,その増幅産物からβ-actin,SRY領域の検出をTaqMan PCRを用いて行った.同時にPEPにより標的領域についてどの程度のDNA増幅がみられるか検討した.β-actinの増幅はTaqMan PCR Kitを用い,SRY領域の増幅はLoらの方法により行った.[成績]β-actin領域は20細胞中11細胞(55%)に,SRY領域は17細胞中6細胞(35%)に検出された.SRY領域が検出された6細胞はすべてβ-actin領域も検出された.また各領域が検出された細胞において,各々の単離細胞当たりのPEP増幅コピー数はβ-actin領域では0.5-59.5(平均4.8),SRY領域では2.4-278.4(平均17.8)であった.[結論]マイクロマニプレータにより単離した胎児有核赤血球を用い単-遺伝子領域(β-actin,SRY領域)のPEP-TaqMan PCR分析を行い定量的な検出が可能となった.その結果PEPの増幅効率がはじめて明かとなった.本法は微量DNA検体の検出に有用であり,母体血中胎児有核赤血球によるDNA診断のための強力な分析手法と考えられた.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 高林晴夫: "Single cell levelのDNA分析(第1報)-DYZ1領域のpolymerase chain reaction(PCR)法-"金沢医科大学総合医学研究所年報. 10. 164-170 (1999)
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[Publications] 高林晴夫: "May-Giemsa染色した胎児有核赤血球のFISH法"金沢医科大学総合医学研究所年報. 10. 171-177 (1999)
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[Publications] 高林晴夫: "母体血による胎児DNA診断の課題"金沢医科大学総合医学研究所年報. 10. 53-63 (1999)
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[Publications] 高林晴夫(分担): "産婦人科学"へるす出版. 636 (1999)
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[Publications] 高林晴夫(分担): "出生前診断と胎児治療"メジカルビュー社. 202 (1999)