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1998 Fiscal Year Annual Research Report

トランスジェニックマウスを用いた膵島移植における免疫拒絶反応制御

Research Project

Project/Area Number 10671034
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

田代 文  大阪大学, 医学部, 助手 (40136213)

Keywords移植免疫 / NODマウス / トランスジェニック
Research Abstract

今日、潜在的な患者も含めて我が国には約500万人以上の糖尿病患者がいるといわれ、今後食生活などの生活習慣の欧米化に伴い、さらなる患者の増加が予想されている。そしてこれまでのインスリンや抗糖尿病薬による治療に代わる、より抜本的な治療法の開発が求められている。その一つとして膵島移植が注目されているが、免疫系からの攻撃に対する方策を講じる必要がある。そこで本研究では、免疫制御機構に関与する分子の影響を検討するため、これらの分子を膵島で発現するトランスジェニックマウスを、自己免疫性糖尿病のモデルであるNODマウスで作製した。最初にα細胞での発現を企図し、グルカゴンプロモーターにTh1細胞を抑制するといわれるviralIL-10cDNAを結合した遺伝子を導入し、Glu-vIL-10NODマウスを作製した。このマウスにおける糖尿病発症率は、生後40週齢で3/20匹(15%)であり、これは対照群の15/20匹(75%)と比較して有意に低く、糖尿病発症に関しては抑制的に働くことが示された。また、膵島ヘの浸潤細胞の病理学的検討により、膵実質にB細胞を中心とする炎症細胞の浸潤が認められたが、膵島への浸潤は軽度なものであった。同じプロモーターにIL-10cDNAをつないだ遺伝子を導入したNODトランスジェニックマウスにおいては発症が促進しており、vIL-10はIL-10と異なる作用を持つことが示唆された。次に、Th1細胞の分化増殖に働くとされるIL-12に対して拮抗作用を持つとされるIL-12p40を、グルカゴンプロモーターに結合した遺伝子を導入したGlu-IL12p40NODトランスジェニックマウスを作製した。このマウスにおける生後37週齢の糖尿病発症率は6/11(55%)で、対照群の14/15(93%)と比較して低く、IL-12p40が発症に関して抑制的に働くことが示唆された。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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