1998 Fiscal Year Annual Research Report
連鎖解析によるシトステロール血症原因遺伝子座の同定
Project/Area Number |
10671064
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
小島 秀人 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (00225434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日高 秀樹 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (80156603)
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Keywords | シトステロール血症 / コレステロール / 黄色腫 / 動脈硬化症 / 植物コレステロール / シトステロール / カンペステロール / 遺伝子 |
Research Abstract |
シトステロール血症はきわめて稀な常染色体劣性の遺伝形式をとるとされる代謝疾患であり、その原因遺伝子の解明は本疾患の病因のみならず、食事性由来のコレステロール吸収メカニズムを解明する鍵となると考えられている。分子遺伝学的な方法であるSTR(Short Tandem Repeats)による染色体地図に関する知識を応用して分析を開始した。この遺伝子座を決定する目的より、まず候補遺伝子である、7α-hydorxylase、ACAT、Microsomal Triglyceride Transfer Protein、SREBP-1、SREBP-2などの遺伝子との連鎖を解析したが関連を認めなかった。次に全ゲノムマッピングを行った。既に米国テキサス大学との共同研究により4家系での予備的分析により、4家系のみではロッドスコア3以上のパワーを得ることが困難であると考えられたことより国際共同研究により世界10家系の収集に成功し、マッピングを行った。これにより、この病態の異常は第2染色体短腕21(microsatellite markerでD2S1788とD2S1352の間)に存在することが明かとなった(ロッドスコア4.49、θ=0.0)。現在、この部位について高密度連鎖解析を進めるために日本における新たな4家系に対し協力の打診を行っており、既に2家系については協力できるとの回答が得られている。これにより、今後より詳細な遺伝子座、さらに最終的な遺伝子異常部位を明らかにできる可能性が高いものと考えられる。
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