1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10671081
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
片山 茂裕 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90167338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 嘉重郎 東京医科大学, 医学部, 助教授 (90074533)
濱田 洋文 癌研究会, 癌科学療法センター, 分子生物治療研究部長 (00189614)
竹井 眞一郎 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (30286067)
根岸 清彦 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (00180696)
飯高 誠 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (10142407)
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Keywords | 糖尿病 / 膵島移植 / BBラット / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
平成10年度は,まず抗ratICAM-1抗体、抗rat LFA-1抗体を大量に作製した。同時に,β-galactosidase及びCTLA4Ig遺伝子を組み込んだアデノウイルスベクターを作製した,予備実験として,ラット膵島を採取しアデノウイルスベクターによる遺伝子導入を行うのに最適なmoiを決定した.遺伝子の発現は,膵島1つ当たりmoi 100〜1,000の範囲で最も良好であった.しかしながら,moiが高くなると導入2〜3日後には膵島の崩壊が強くなることが判明した.そのためmoiを100に設定した.また,膵島移植部位については,当初門脈経由で肝臓に移植する予定であったが,BB/W//TKYラットが小さい為技術的に難しく,予定を変更して腎被膜下に移植することとした. 56及び57世代のBB/W//TKYラットを用いて,CTLA4Ig遺伝子を組み込んだBBラット膵島を自家移植して糖尿病の発症を検討した.また,ストレプトゾトシンにて糖尿病にしたFisherラットにSDラットからの膵島移植も試みた.移植前及び移植後にanti-rat CD11a抗体を腹腔内投与し,膵島を600〜800個移植した.これまでの検討では,1.BBラットおよびFishetrラットへの膵島移植が成功した例では,長期の糖尿病発症抑制が認められた.2.糖尿病発症が抑制できなかった例では,移植膵島数が少なかった場合と,糖尿病発症間近のBBラットを用いた場合が多かった.今後技術的な問題を解決し,さらに動物数を増やして検討する予定であるが,本法が同種膵島移植を可能にすることが示唆された.
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