1999 Fiscal Year Annual Research Report
膵癌における予後予測因子としての癌細胞膜蛋白の検討
Project/Area Number |
10671141
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
森田 眞照 大阪医科大学, 医学部, 講師 (90200419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土肥 健彦 大阪医科大学, 医学部, 専攻医
谷川 允彦 大阪医科大学, 医学部, 教授 (00111956)
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Keywords | MRP-1 / KAI-1 |
Research Abstract |
膵臓癌切除症例の凍結標本を用いたRT-PCR法及びNorthern blotting法によるMRP-1及びKAI-1の半定量的解析について- MRP-1に特異的primerを用いPCRを行った。サイクル数は膵臓癌細胞株を用いてPCR産物が指数的増加を示す範囲を求め、鋳型量の希釈系列にて定量性が保たれるサイクルを定量可能な至適回数とし求めた。KAI-1についても特異的primerを用いて同様に至適回数を設定した。この結果PCR kinetic curveでは18回〜26回の間で指数関数的増加を示し至適回数を24回とした。このサイクル数にて希釈系列では少なくとも5倍のレンジまで一次関数的な検出が可能であった。KAI-1についても特異的primerを用いて同様に至適回数26を設定した。当初の計画では膵臓癌10-15例を目的としたが膵臓癌切除症例が少ないうえに新鮮標本として採取できる検体が限られるため有意な解析が可能となる症例数を蓄積していく間、予備実験とし胃癌切除症例を用いてまずMRP-1について発現解析を行った。 PCR産物は放射性活性をBioimage Analyzer(Bas1000,Fuji)にて測定し、癌部(T)及び非癌部(N)で得られた値をそれぞれGAPDHの値で補正しT/N比として半定量的に解析した。胃癌切除例52例においてRT-PCRにおけるT/N比は0.04〜3.9の範囲であった。これはNorthern blottingの結果とほぼ同様の結果であり中央値0.8をcut off値としたところ減弱例は発現例に比べ明らかな有意差は認めないものの予後不良の傾向があった。
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Research Products
(1 results)