1998 Fiscal Year Annual Research Report
新たに見出された免疫担当細胞,NKT細胞と膵島移植拒絶反応に関する研究
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10671145
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
安波 洋一 福岡大学, 医学部, 助教授 (00166521)
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Keywords | 膵島移植 / 拒絶反応 / NKT細胞 |
Research Abstract |
本研究の目的は近年、新たに見出された免疫担当細胞、NKT細胞の膵島移植拒絶反応に於ける役割を明らかにしようとするものである。NKT細胞にはCD4陽性細胞が存在することが知られており、まず抗CD4抗体による拒絶反応制御に於けるNKT細胞の関与について、ラットからマウスへの異種膵島移植の実験系で解析した。 1。 ラット(Lewis)単離膵島(500)をST糖尿病マウス(C57BL/6)の経門脈的肝内に移植した。移植後7-10日でグラフトは拒絶され、レシピエントは再度糖尿病状態となった。移植後抗CD4抗体(GK1.5)50μgの投与(ip,0、2、4日)により、拒絶反応は制御され、79%(11/14)のレシピエントが移植後90日以上正常血糖を示した。組織学的所見ではグラフトを移植した肝臓内に正常の膵島グラフトを認めた。しかしながら、抗CD4抗体を200μgに増量すると、5/6のレシピエントで拒絶反応が発現した。この抗CD4抗体の投与量の差違による拒絶反応への効果の違いにNKT細胞が関与しているかどうかを明らかにする目的で、移植後経時的に膵島グラフトを移植した肝臓をレシピエントより摘出、単核球を単離しFACSで解析、NKT細胞の動態を検索した。その結果、クラフトが拒絶されたCD4の投与量(200μg)では移植後14日目にTCRαβ+NK1.1細胞(NKT細胞)が消失していたが、グラフトが生着した投与量(50μg)では上述のNKT細胞が有意に多く発現していることが判明した。従って、抗CD4抗体の投与による膵島異種移植拒絶反応の制御機構にNKT細胞が関与していることが示唆された。本研究により、抗CD4抗体投与による膵島異種移植拒絶反応の制御に、NKT細胞が重要な役割を担っていることが明らかにされた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Y.Yasunai,et al: "Cellular immune response in the liver of mice rejectiry dutra bepati rat and quniea p.g sid xenoprabts:expansins of intervedatte TCR cell" Transplantatm Proceedings. 32・2. 581 (1998)
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[Publications] T.nagai,Y.Yasunami,et al: "Acceptance of intrabepatic isld alloprobis without immunosupruni in the limited strain asubination of muce from C57BL/6 to BACK" Transplantetium Proceedings. 30・2. 418 (1998)