1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10671148
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
椎葉 健一 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90196345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 直子 久留米大学, 医学部, 助手 (40226634)
松野 正紀 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80004737)
溝井 賢幸 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (90271949)
七條 茂樹 久留米大学, 医学部, 助教授 (30080592)
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Keywords | 胃癌 / 癌拒絶抗原 / 癌ワクチン / HLA / CTL / SART-1 |
Research Abstract |
1)HLA-A26拘束性扁平上皮癌抗原(SART-1)蛋白由来HLA-A2結合性抗原ペプチドの決定:報告されているHLA-A2に対するbinding morifを基に、SART-1蛋白内の推定されるHLA-A2結合ペプチドを合成した。この中から、肺腺癌浸潤リンパ球由来HLA-A2拘束性CTL株に対するIFN-γ産生刺激能を指標に候補ペプチドを絞り、これらについて高純度標品を合成し、健康人及び癌患者末梢リンパ球からのHLA-A2拘束性CTL誘導能を検討した。候補ペプチドにより、ペプチド特異的反応性をもつCTLは誘導されたものの、腫瘍細胞株に対する傷害活性は誘導出来なかった。 2)Gene-expression cloning法によるHLA-A2402拘束性胃癌拒絶抗原遺伝子のクローニング:HLA-A2402 cDNA及び胃癌細胞株(MKN-45)cDNAライブラリーをCOS7細胞へco-transfect後、胃癌浸潤リンパ球由来HLA-A2402拘束性CTL株とco-cultureし、1次及び2次スクリーニングを行い、数個の候補DNAを得た。候補DNAをサブクローニング後、塩基配列決定を決定したところ、同一の配列をもつことが判明し、GENBANK上の検索にて、既知の遺伝子と完全に一致した。この遺伝子は、約0.6Kbの長さをもち、候補DNAの中に全長が含まれていた。報告されているHLA-A24に対するbinding motifを基に、遺伝子産物内の推定されるHLA-A24結合ペプチドの高純度標品を合成した。これを用いて、健康人及び癌患者末梢リンパ球からのHLA-A24拘束性CTL誘導能を検討中であるが、未だ結論を出すに至っていない。また、この遺伝子産物の発現について検討する為、Western blotting法、さらに、分泌型タンパク質であることから培養上清中の産生量の直接的測定を行った。
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