1999 Fiscal Year Annual Research Report
新しい遺伝子導入治療の基礎的研究-赤血球凝集素標識遺伝子封入リポソームを用いて-
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10671166
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
齋藤 光和 富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (30270945)
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Keywords | 培養消化器癌 / 赤血球凝集素 / リポソーム / 遺伝子治療 / 癌抑制遺伝子 |
Research Abstract |
1)p53を組み込んだアデノウイルスベクターを用いて,当科で樹立,継代,維持している培養ヒト食道癌細胞を用いて,in vitroにおける増殖抑制効果を検討した.その結果程度の差はあるが,増殖が抑制されることが明らかとなった.HAで標識した,p53癌抑制遺伝子を封入したリポソームを作製し,同様の実験を行った.結果はアデノウイルスベクターを用いた時より増殖抑制効果がよく,p53の導入効率も良好であると思われた.しかし,結果にばらつきがあり,HAの量とそれに封入するp53の癌抑制遺伝子の量をなかなか決定できずにおり,安定したリポソームの完成には至っていない. 2)アデノウイルスベクターを用いてp53を導入し,シスプラチンを併用すると増殖抑制効果の増強が認められ,その他の抗癌剤や放射線治療との併用による増殖抑制効果の増強が期待された. 3)患者より食道癌組織を採取し、新しい培養細胞株およびヌードマウス可移植性食道癌株を作製した。また、一部を凍結保存し今後の研究に備えた。同一の患者の血清を採取し、凍結保存し今後の研究に備えた。
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