1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10671353
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 公治 名古屋大学, 医学部, 講師 (00273235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 光広 名古屋大学, 医学部, 医員
松山 幸弘 名古屋大学, 医学部, 助手
中山 敦雄 名古屋大学, 医学部, 講師 (50227964)
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Keywords | 脊髄損傷 / 神経栄養因子 / アポトーシス / INOS / spinal cord injury / apotosis of spinal cord / NGF |
Research Abstract |
今年度は、ラット脊髄損傷での経時的な神経栄養因子Nerve Growth Factor(NGF)の発現状況の検討した。200gWister系ラットを使い、第8胸椎高位で椎弓切除し重錘圧迫法にて脊髄損傷を作製した。損傷後12、24時間、2、4、6、8、10、12、14日目に損傷部の頭尾側でのmRNAを定量した。NGFmRNAは、脊髄損傷部、その頭側および尾側いずれにおいても漸増した。損傷後1週以降が有意に上昇した。また損傷部、頭側、尾側の各々の部位での経時的変化様式は特に差をみとめなかった。空胞の形成を初めとした病理変化は、損傷後1ヶ月で発生したが有意な相関関係を認めなかった。脊髄損傷後の変化をBDNF,NT-3について蛋白レベルで評価すべくEIAで計測したが、脊髄の部位により蛋白の回収率が異なり断念した。脊髄損傷の過程で、酸化ストレスの他に神経栄養因子が欠乏するためにapoptosisが起きるとの報告があり、neuronのapotosisに関連するiNOS陽性細胞を免疫染色およびTUNEL法を用い局在を検討した。脊髄損傷後12時間以降に灰白質を中心にiNOS陽性細胞の出現をみた。1から3日でピークに達する傾向にあった。3日以降にmicrocystが出現した。TUNEL陽性細胞は6時間以降に出現した。今後、神経栄養因子とapotosisの関係も明らかにしていきたい。また神経栄養因子産生カプセルの脊髄損傷部への移植については、遺伝子操作を加える実験であるため倫理委員会に申請中である。カプセル以外にウイルスベクターによる投与も検討している。
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Research Products
(1 results)