1998 Fiscal Year Annual Research Report
新しいMACの概念-MAC_<AOR>の特徴と基礎研究および臨床研究への応用
Project/Area Number |
10671401
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
井出 徹 千葉大学, 医学部, 助手 (70213022)
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Keywords | 麻酔深度 / 吸入麻酔薬 / 侵害刺激 |
Research Abstract |
平成11年度は(1)肺内受容器のうちの伸展受容器からの求心性情報がMACAORにおよぼす影響および(2)呼吸筋のうち下部肋間筋および肋骨胸椎関節部からの情報がMACAORに及ぼす影響を調べた。 (1) 合目的体動が出現する最高のイソフルラン濃度を定め、気道閉基から合目的体動が出現するまでの時間(DOCCL)を求心性情報の強度の指標として測定し、さらにPEEPあるいは肺内への吸入ガス注入により肺容量を増加させた状態で測定した。これを迷走神経切断前後で比較した。また迷走神経切断前後でのMACAORを比較した。肺容量の増加による肺伸展受容器の興奮はDOCCLを延長させ、この現象は迷走神経切断により消失した。また迷走神経切断によりMACAORは増加した(Anesthesia & Analgesia 1998;86:398-402)。 (2) 下部胸椎硬膜外腔に持続カテーテルを留置した後、合目的体動が出現する最高のイソフルラン濃度を定め、気道閉塞から合目的体動が出現するまでの時間(DOCCL)を求心性情報の強度の指標として測定し、リドカインによる硬膜外ブロック施行前後のDOCCLを比較した。またリドカイン筋注前後のDOCCLを測定し、リドカインの中枢作用がDOCCLに及ぼす影響を調べた。硬膜外麻酔および筋注はともにDOCCLを短縮させたが、硬膜外麻酔と筋注間にも有意差が認められ、下部肋間筋および肋骨胸椎関節部からの情報はDOCCLに影響を及ぼすことがわかった(第46回日本麻酔学会発表予定)。
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Research Products
(1 results)