1998 Fiscal Year Annual Research Report
過換気誘発性内因性鎮痛機構におけるNMDA受容体の役割について
Project/Area Number |
10671404
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井手 康雄 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60193463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉井 久義 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (00272592)
角田 俊信 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (80187806)
田上 恵 東京大学, 医学部・附属病院・分院, 助教授 (90107657)
花岡 一雄 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (80010403)
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Keywords | 過換気 / 脊髄 / 内因性鎮痛機構 / ナロキソン / フェントラミン / methysergide / NMDA受容体 / 非NMDA受容体 |
Research Abstract |
本年度は,特注の輻射熱刺激装置の完成が遅れたため,残念ながら実質的な成果は脊椎固定装置,電気生理学の実験に使用可能な熱刺激装置の作成等の準備段階で終わってしまいデータ収集について見るべきものはほとんどなかった。しかし,実験を遂行する準備は完全に整ったので,11年度からは成果をあげることができる。 今後の予定はまず、ラットを用いた熱刺激においても過換気のWDRニューロン活動抑制効果が再現できるかどうかを確認すると共に、刺激-反応曲線を作成する。 次に,ナロキソン,フェントラミン,methysergideを脊髄に投与し,過換気のニューロン活動抑制効果が拮抗されるかどうかを調べる。また,拮抗された場合刺激-反応曲線の変移から各々の拮抗薬の作用点がpresynapticであるか,postsynapticであるかを解析する予定である。 興奮性アミノ酸の関与については,AP5とMK801を過換気の開始前と開始後に投与することで過換気のニューロン活動抑制効果が拮抗されるかどうかNMDA受容体について検討する。また,近年NMDA受容体の作用機序としてNOが関与しているとする報告が多いことから,NMDA受容体が関与するという結果が得られた場合はNOについて検索する予定である。もしNMDA受容体の関与について否定的なデータが得られた場合は非NMDA受容体の関与についても検討する予定である。
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