1999 Fiscal Year Annual Research Report
急性呼吸窮迫症候群に対する一酸化窒素およびプロスタグランジン吸入の組織学的研究
Project/Area Number |
10671424
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
久木田 一朗 熊本大学, 医学部・附属病院, 講師 (60253746)
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Keywords | 呼吸窮迫症候群 / 一酸化窒素吸入療法 / プロスタグランジン吸入療法 |
Research Abstract |
平成10年度、11年度の2年間にわたる研究の最終年度として、平成10年度に引き続き、マウスによる動物実験系での研究を行った。一酸化窒素(NO)の濃度調整に800ppmNOガスボンベから窒素流量計で調節した800ppmNOガスフローと一定の新鮮ガスフロー(酸素空気混合)との混合法を用いる系を作成し、一定の酸素濃度及びNO濃度の吸入を可能にした。NO濃度はケミルミネッセンスNO-NO2-NOxアナライザーで確認した。プロスタグランジンI_2(PG-I_2)の吸入法は、一定濃度のPG-I_2希釈液を超音波ネブライザーに入れ、エアゾールとして吸入暴露装置に投与する系を作成した。吸入暴露は、小動物用吸入暴露装置を用い、同時に8匹に同一条件(同一NO濃度、同一時間)でのNO及びPG-I_2の吸入実験系を確立した。 マウスを用いて、エンドトキシンによる実験的呼吸窮迫症候群(ARDS)モデルで、NOとPG-I_2の生存及び肺に及ぼす効果を検討した。検討項目の第1は、肺傷害を起こす前から、NOやPG-I_2を投与する系、すなわちNOやPG-I_2の肺傷害予防効果をみるものである。検討項目の第2は、肺傷害を起こしてからNOやPG-I_2に治療効果があるかをみるものである。現在、その結果を解析中である。以上の動物実験系の確立により今後肺傷害の各段階でNO、PG-I_2吸入療法の有効性と、作用機序の研究が可能となった。今後さらに成人呼吸窮迫症候群などの臨床への応用が期待される。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kazufumi Okamoto: "Efticacy of inhaled Nittic oxide in children with ARDS"CHEST. 114. 827-833 (1998)
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[Publications] 岡元和文: "NO吸入療法-ARDSの重症化予防法として-"ICUとCCU. 23・5. 357-363 (1999)
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[Publications] 高野義久: "低濃度一酸化窒素(NO)吸入を併用し救命し得た溺水による急性呼吸窮迫症候群の1例"日本呼吸器学会雑誌. 37・12. 997-1002 (1999)