1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10671426
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
香月 博 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (80194786)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高崎 真弓 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (30094212)
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Keywords | リドカイン / 神経毒性 / 閾値 |
Research Abstract |
目的と方法;高濃度リドカインはザリガニ巨大軸索において2種類の非可逆的ブロックを生じせしめるが、このうち、細胞死(=静止膜電位の喪失で定義した)をともなわず、wash後に静止膜電位が完全に正常に復しても活動電位が観察できなくなるタイプの非可逆的ブロックの原因はイオンチャネル蛋白もしくはその周囲のannular lipidの変化による電位依存性Na channelの閾値変化が原因ではないかと考えて以下の実験をおこなった。 ザリガニ巨大軸索にガラス微小電極を刺入して電気刺激により活動電位を誘発し、刺激幅と電圧をかえながらいわゆるstrength-duration curveを作成ししてコントロールの時値をもとめたのち、40mM lidocaine HClを20分、25分もしくは30分灌流して、その後1時間正常リングルで灌流し、再びstrength-duration curveを作成して時値をもとめた。 結果;30分群,25分群ではいくら刺激をふやしても活動電位はしようじなかったため時値はもとまらなかった。20分群では活動電位は誘発できたが有意な時値の変化はみとめられなかった。したがって神経細胞死をともなわない非可逆的ブロックの原因は閾値の変化ではなく、チャネル機能は完全に失活しているとかんがえられた。
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