1998 Fiscal Year Annual Research Report
摘出ウサギ肺動脈における静脈麻酔薬・プロポフォールの血管作用機序
Project/Area Number |
10671437
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
勝屋 弘忠 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (20040561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 もとみ 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (30275143)
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Keywords | 等尺性張力 / 肺動脈 / in vitro / 血管周囲神経刺激 |
Research Abstract |
1. ウサギ肺動脈の摘出 今まで我々は腸間膜動脈のin vitroにおける等尺性張力測定により実験を行ってきた。今回、新たな実験系を確立するために、肺動脈の摘出を行った。摘出条件を他論文等で調べ、実際に摘出を繰り返した。そして、ウサギ右肺動脈主幹部、右中葉技とその第一分技、第二分技にわたり実験を行うこととした。 2. 血管周囲神経刺激装置の作製 血管運動性の検討に、我々はこれまで種々のアゴニストを用い、それに対する収縮・弛緩反応を観察してきた。それに加え、血管周囲神経刺激による血管運動性を検討する目的で、新しくチャンバーを作製し、それに血管周囲神経を電気刺激するための銀板を付け、刺激装置からの刺激が標本に適切に加わるよう、調整を行った。神経刺激の条件を決定するため、神経支配が強い腸間模動脈本幹で実験を行い、収縮反応と、それがてテトロドトキシンで消失することを確認し、その刺激条件・濃度を今後の実験の指標とした。 3. 肺動脈におけるアゴニスト収縮の検討 ノルエピネフリンに対する反応は、肺動脈の部位により違いが見られ、収縮反応と、弛緩反応の両方が観察された。それぞれ阻害剤を用いて検討した所、α、β受容体の分布が血管の部位により異なることが推測された。そのため、今後の実験では、血管の部位を一定にして行う必要性があると思われ、右肺中葉技第一分枝を使用することとした,同様の検討を神経伝達物質であるドーパミンでも行っており、主にα作用によると思われる収縮反応が観察されているが、不明瞭な点も多い。血管標本のトーヌスを維持するために、プロスタグランディンF_2αによる収縮の、濃度依存曲線も作製中である。 4. 肺動脈の経周囲刺激に対する反応 5Hz,200V,5secの刺激を5分間ごとに行った所、30分間はほぼ一定の収縮が得られたが、、その後の収縮にばらつきが見られた。
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