1999 Fiscal Year Annual Research Report
形態計測的免疫的電顕による内分泌非機能性副腎皮質腺腫と機能性腺腫の比較検討
Project/Area Number |
10671499
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
平野 大作 日本大学, 医学部, 助手 (40228804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 肇 日本大学, 医学部, 助教授 (70138452)
岡田 清己 日本大学, 医学部, 教授 (70059301)
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Keywords | 内分泌非機能性副腎皮質腺腫 / プレクリニカルクッシング腺腫 / クッシング腺腫 / 形態計測 / 免疫電顕 |
Research Abstract |
現在まで、内分泌非機能性副腎皮質腺腫(NFA)11例、プレクリニカルクッシング症候群を呈した副腎皮質腺腫(プレクッシング腺腫)2例、内分泌機能性副腎皮質腺腫としてアルドステロン腺腫10例、クッシング腺腫4例を集計し、電顕的観察を行なった。平成11年度は主にNFAのなかでも微細構造がクッシング腺腫に類似したNFA2例、プレクッシング腺腫2例、およびクッシング腺腫4例の微細構造と形態計測的相違について検討した。これらの腺腫において、滑面小胞体、粗面小胞体、脂肪空胞、ライソゾームなどの細胞小器官の形態は明らかな相違はみられなかったが、糸粒体については若干の相違がみられた。すなわち、NFAの糸粒体は小型のものが多く、内部のクリスタの形態は小胞、管状を呈し、クッシング腺腫に比べ発達は乏しかった。プレクリニカルクッシング腺腫における糸粒体の形態は両者の中間に相当した。 各細胞小器官を形態計測的に解析してみると、NFAおよびプレクリニカルクッシング腺腫では脂肪空胞の単位細胞面積比はクッシング腺腫に比べ有意に増加していた。しかし、NFAにおける糸粒体、滑面小胞体、ライソゾームの単位細胞面積比はクッシング腺腫に比べ有意に減少していた。一方、プレクリニカルクッシング腺腫ではこれらの細胞小器官の単位細胞面積比はクッシング腺腫に比べ減少していたが、有意差はみられなかった。 NFA、アルドステロン腺腫およびクッシング腺腫において、チトクロームP-450sccの局在を免疫電顕的手法を用いて観察したが、明らかな相違はみられなかった。
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Research Products
(1 results)