1999 Fiscal Year Annual Research Report
癌・正常組織の発現遺伝子比較による腎細胞癌の診断・治療のための標的分子の検索
Project/Area Number |
10671502
|
Research Institution | AICHI MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
吉川 和宏 愛知医科大学, 医学部, 講師 (60109759)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧 知弘 愛知医科大学, 医学部, 講師 (00288523)
三井 健司 愛知医科大学, 医学部, 講師 (20268014)
深津 英捷 愛知医科大学, 医学部, 教授 (20065551)
佐賀 信介 愛知医科大学, 医学部, 教授 (40144141)
|
Keywords | 腎細胞癌 / Differential display / Thymosin |
Research Abstract |
(目的)Differential display法を用いて腎細胞癌に特異的,あるいは高発現する遺伝子の単離を試みた。その結果,腎細胞癌に高発現する4個の遺伝子を単離した。得られた遺伝子の一つ,Thymosin beta-10は正常腎組織に比して,腎細胞癌において高発現であることが明らかであったため,抗体を作製し,腎細胞癌のマーカーとしての有用性について検討した。 (材料と方法)昨年度の研究の結果得られたクローンの一つはThymosin beta-10をコードしており,腎細胞癌に高発現であることが確認された。そこでThymosin beta-10のアミノ酸配列の一部についてペプチドを合成し,これを家兎に免疫し,抗体を得た。得られた抗体をペプチドアフィニティーカラムにて精製し,一部はビオチン化を行い,これら抗体を用いたsandwich ELISA法によるThymosin beta-10の検出を試みた。 (結果)ペプチドアフィニティーカラムにて抗体を精製し,一部はビオチン化を行い,これら抗体を用いたsandwich ELISA法により,腎細胞癌,正常腎組織の可溶化産物,腎細胞癌株培養上清を対象として抗原の検出を試みたところ,腎細胞癌組織,腎細胞癌株培養上清から明らかに抗原を検出することが出来た。この結果、Differential display法は異なった遺伝子発現の検出に非常に有効な方法であると思われた。Thymosin beta-10は腎細胞癌に高発現しており,腎細胞癌のマーカーとして有用であることが示唆された。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Katsumi Taniguchi: "Immunohistochemical staining of DNA topoisomerase II α in human gliomas"J Neurosurg. 91・9. 477-482 (1999)
-
[Publications] Hirotsugu Uemura: "MN/CA IX/250 as a potential target for immunotherapy of renal cell carcinomas"British J Cancer. 81・4. 741-746 (1999)