1998 Fiscal Year Annual Research Report
Soluble IGF-Iレセプターによる婦人科癌細胞のアポトーシス誘導-婦人科癌遺伝子治療の基礎検討-
Project/Area Number |
10671544
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
本郷 淳司 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (10301293)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 高文 岡山大学, 医学部, 教授 (90127556)
奥田 博之 岡山大学, 医学部, 助教授 (30033286)
宮木 康成 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (10273989)
児玉 順一 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (90263582)
吉野内 光夫 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (50261235)
|
Keywords | IGF-Iレセプター / IGF-I / アポトーシス |
Research Abstract |
1) IGF-Iレセプターの情報伝達経路を遮断の効果を婦人科癌で実証するため,まず各種ヒト子宮頚癌培養細胞を用い,IGF-Iレセプターに対するアンチセンスmRNA発現プラスミドを恒久的に遺伝子導入したクローンを樹立した。HPV16陽性のSiHa,HPV18陽性のHeLa,HPV陰性のC33Aの各細胞株で増殖能の軽度抑制,そして形質転換能の抑制効果を認めた。この知見はHPVの有無やサブタイプにかかわらず,子宮頚癌細胞の形質転換能を高度に抑制する事が可能な点で非常に有効と思われる。 2) 次にアンチセンスと異なり,バイスタンダー効果が期待され臨床応用上より強力と期待されるSolubleIGF-Iレセプターを用いた婦人科癌遺伝子治療の基礎検討に移った。まずヒト上皮性卵巣癌由来細胞であるCaOV-3細胞を用い,これにSolubleIGF-Iレセプタ一発現ベクターを遺伝子導入し,恒久発現クローンを樹立した。SolubleIGF-Iレセプターは細胞外分泌型で大部分はconditionedmedia中へ分泌されるが,高発現クローンではtotal cell lysate中より約70kDaのsolubleIGF-Iレセプター蛋白が検出された。各クローンは軟寒天培地におけるコロニー形成能が高度に抑制されており,現在解析中である。
|