1998 Fiscal Year Annual Research Report
顔面神経麻痺の効率的治療法に関する基礎的研究-神経再生における神経内膜の役割の解明-
Project/Area Number |
10671601
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中尾 善亮 長崎大学, 医学部・附属病院, 講師 (40188884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 俊光 長崎大学, 医学部, 教授 (80133958)
崎浜 教之 長崎大学, 医学部, 助手 (60264230)
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Keywords | 顔面神経 / 神経内膜 / 神経浮腫 / 血管透過性 / 神経減荷術 |
Research Abstract |
(1) 末梢神経の内膜は神経内に通液路を形成する。顔面神経の内膜も通液路となるが、聴神経や三叉神経など他の脳神経の内膜への交通路をトレーサー法を用いて検討中である。 (2) 脳神経の内膜の通液路より脳神経節、神経根、脳脊髄液、および脳への交通や関門機構の有無を明らかにする目的にて、家兎の脳神経根部の血管透過性や組織染色による関門機構の検討を行っている。 (3) 神経傷害後に生じる内膜浮腫は神経は扼約し、顔面神経麻痺の成因に関与する。神経内膜浮腫のメカニズムをより明らかにすることは治療法の向上に寄与することから、家兎を用いて、神経障害後の神経変性、内膜浮腫、および血管の透過性の変化に関する実験を行っている. (4) 顔面神経麻痺に対して神経減荷術を行う場合、神経鞘を切開することが麻痺に対して有効か否か見解の一致は得られていない。そこで、神経鞘切開の神経変性や神経浮腫に及ぼす効果について動物実験を行っている。
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