1998 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者における筋皮弁挙上後における知覚・筋力および皮膚血流の検討
Project/Area Number |
10671604
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
楠見 彰 琉球大学, 医学部・附属病院, 講師 (60169993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新濱 明彦 琉球大学, 医学部, 助手 (60284973)
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Keywords | サーモグラフィ / 筋皮弁 / 頭頸部再建 / 高齢者 / 皮膚血流 |
Research Abstract |
平成10年度研究実績 筋皮弁採取後の機能的問題点の検討として,平成10年度はサーモグラフィによる皮膚温変化の調査をおこなった。概要は以下のとおりである。 1, 当教室および関連施設における筋皮弁による再建患者の名簿作成 2, サーモグラフィによる皮膚温観察 平成10年度は予備試験として,大胸筋皮弁使用例,腹直筋皮弁使用例,広背筋皮弁使用例について皮弁採取部位の皮膚温を測定した。コントロール群として正常胸部・腹部・背部、腹部術後瘢痕、胸部術後瘢痕、腋窩部術後瘢痕の皮膚温の観察を行った。 3, 離島在住の患者調査では,10年度は南大東島在住の高齢者患者の調査を行った。 10年度の予備調査結果では当初,筋皮弁採取部位は、血流豊富な筋組織の欠損により,外気温下では健側よりも皮膚温が低下すると予想していたが、大胸筋皮弁・広背筋皮弁採取部位は、術後経過時間にかかわらず、健側に比較して、皮膚温が上昇するという興味ある結果が得られた。 (1998年12月 第77回日本耳鼻咽喉科学会沖縄県地方会で報告)このことが,周囲の気温の変化や圧の変化において,高齢者においてどのような問題が生じるのか,今後さらに調査検討を行う必要がある。 平成11年度は久米島,宮古群島,八重山群島,国頭地区在住患者の調査とともに,外的環境の変化にどのような温度変化を来すのか再検討するとともにそのほかの知覚や筋力との関連を調査検討のち総合的評価を行う予定である。
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