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1998 Fiscal Year Annual Research Report

聴覚器の発生および再生時における神経線維回路網形成に関する蛋白分子の解析

Research Project

Project/Area Number 10671624
Research InstitutionHyogo Medical University

Principal Investigator

瀬尾 徹  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (30258149)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 野口 光一  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10212127)
阪上 雅史  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10170573)
八田 千広  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (00289076)
Keywords内耳 / 有毛細胞 / 発生 / NCAM-H / NGF
Research Abstract

(目的)
鳥類内耳発生における神経線維の回路網形成を形態学的に追求し、それに関与するであろう蛋白分子(神経細胞接着因子)を検討した。
(材料と方法)
実験には鶏卵を用いた。内耳発生を詳しく調べるために、経時的に鶏卵を固定し光学顕微鏡および透過型電子顕微鏡を用いて観察を行った。その後免疫組織化学胞を用いて神経細胞接着因子や神経細胞成長因子の発現を検討した。
(結果)
鳥類内耳はまず後脳側方に外胚葉性肥厚部(耳板)ができ次第に陥凹して表層と分離して耳胞となった。その後前庭器と聴覚器が別れ、胎生5日目にはラセン神経節を伴った聴覚器が認められた。聴覚上皮は一種類の細胞からなる母細胞が多列に存在していた。母細胞は内腔面で分裂し増殖を続けていた。この時期神経線維は聴覚上皮には入っていなかった。神経細胞接着因子の一つであるHighlypolysialylated neural cell adhesion molecule (NCAM-H)がラセン神経節の神経細胞に発現していた。胎生10日目頃、感覚毛を持った有毛細胞が認められ、有毛細胞底部には神経終末とのシナプスも認められた。この時期には、NCAM-Hはラセン神経節の神経細胞、神経線維、有毛細胞とのシナプスに認められた。胎生16日目には、聴覚上皮はほぼ成熟した形態を呈していた。NCAM-Hはラセン神経節の神経細胞に認められただけで聴覚上皮の神経線維の発現は消失していた。全発生段階を通じて、神経細胞成長因子であるNerve growth factor(NGF)は発現していなかった。(考察)
今回の結果より内耳神経線維回路網形成にはNCAM-Hが深く関与することが判明した。今後内耳有毛細胞の再生についても実験を進めて行きたい。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 梅本 匡則: "鳥類内耳発生時における神経細胞接着因子の経時的変化について" 頭頚部自律神経学会誌. 12. 24-25 (1998)

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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