2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10671640
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
山本 哲也 岐阜大学, 医学部, 教授 (50134581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川瀬 和秀 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (40234067)
谷口 徹 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (30179840)
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Keywords | 緑内障 / 視神経症 / 神経保護 / マイトマイシンC |
Research Abstract |
1. 臨床データ解析(降圧治療および非降圧治療):マイトマイシンCを併用する緑内障手術の眼圧下降効果と視機能への影響を評価し、本手術の緑内障性視神経症への良好な影響を証明した。しかしながら、白内障などによる視力低下も無視し得ないものであることを明らかにした。また、多変量解析により正常眼圧緑内障において乳頭出血は緑内障性視神経症の予後不良因子であることを証明した。さらに、正常眼圧緑内障において眼窩の循環動態異常が本症の成因とも絡む重要な因子であることを明らかにした。眼窩領域における他の循環動態異常も本症の予後不良因子であることを示した。加えて、炭酸ガス吸入あるいはカルシウム拮抗薬が本症における眼窩循環動態を改善させることを明らかにし、本症の新たな治療法への道を開いた。 2. 神経保護治療動物実験:既に確立した2種類の動物実験モデルを用いて、各種薬物の緑内障性視神経症に対する神経保護効果について検討を行った。その結果、NMDA受容体阻害薬、tacrolimus(免疫抑制剤)、T-588(神経伝達物質遊離促進剤)、betaxolol(β遮断薬)などが、眼圧上昇モデルにおいて神経保護効果を有することを証明した。 3. マイトマイシンCの新規投与法に関する実験:基礎データをまとめ、ゲル化剤に含有させたマイトマイシンCを使用することで眼内炎症を減らすことができることを示した。また、家兎緑内障手術モデルでの検討により、同薬物が手術効果を高めることを証明した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 谷照斌: "ラット実験的緑内障眼におけるN-メチル-D-アスパラギン酸受害体阻害薬の神経保護作用の検討"日本眼科学会雑誌. 104・1. 11-16 (2000)
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[Publications] 西村幸三九: "ゲル化マイトマイシンCの家兎前房フレアへの影響"日本眼科学会雑誌. 104・2. 82-85 (2000)
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[Publications] Ichien K: "The effect of mitomycin C dissolved in a reversible, thermo-setting gel on the outcome of filtering surgery in the rabbit"Japanese Journal of Ophthalmology. 44・2. 101-105 (2000)
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[Publications] Niwa Y: "Relationship between the effect of carbon dioxide inhalation or nilvadipine on orbital blood flow in normal-tension glaucoma"Journal of Glaucoma. 9・3. 262-267 (2000)
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[Publications] Ishida K: "Disk hemorrhage is a significantly negative, prognostic factor in normal-tension glaucoma"American Journal of Ophthalmology. 129・6. 707-714 (2000)
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[Publications] Kondo Y: "Retrobulbar hemodynamics in normal-tension glaucoma with asymmetric visual field change and asymmetric ocular perfusion pressure"American Journal of Ophthalmology. 130・2. 454-460 (2000)