1999 Fiscal Year Annual Research Report
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10671661
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
湯沢 美都子 日本大学, 医学部, 助教授 (60139160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 宏之 日本大学, 医学部, 講師 (40162680)
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Keywords | 加齢黄斑変性 / 脈絡膜新生血管 / 軟性ドルーゼン / レーザー光凝固 |
Research Abstract |
加齢黄斑変性の前段階の可能性が高いとされる軟性ドルーゼンを有する74症例の対側眼経過を調べた。12〜195カ月(平均58カ月)の経過観察中にドルーゼンが吸収消失した後に網膜色素上皮-脈絡毛細管板の萎縮を生じ萎縮型加齢黄斑変性になったものが6眼8%あった。脈絡膜新生血管が発育し滲出型加齢黄斑変性になったものが15眼20%あった。 片眼性の加齢黄斑変性の対側眼の中心窩から1500μmの範囲に63μm以上の軟性ドルーゼンが5個以上、250μm以上の大型の軟性ドルーゼンが1個以上、網膜上皮に局所的な色素沈着を認めるの3条件をすべて満たす場合には5年間で70%以上に脈絡膜新生血管を生ずると予測されている。そこでこれらの条件を満たす21例21眼に対し予防的レーザー光凝固を行った。光凝固はアルゴン色素レーザーの緑あるいは黄色波長を用い、中心窩の耳側に位置する軟性ドルーゼンのみを直接弱凝固した。凝固後6カ月以上平均27カ月経過観察した。凝固後6カ月の時点で中心窩とその鼻側も含め黄斑の大部分のドルーゼンが消失したものは5眼(36%)、直接凝固した耳側のものに加え中心窩および鼻側のドルーゼンが一部消失したものは5眼(36%)、ほぼ不変のものは4眼(28%)であった。凝固後9カ月の1眼に光凝固斑に接して、脈絡膜新生血管が発生した。 軟性ドルーゼンが消失した後のmultifocal ERGで中心窩から1500μmの範囲のは第1次陽性波の加算振幅平均密度が凝固前より増加していた。軟性ドルーゼンの消失によりmultifocal ERGが改善されるか否かを多数例で確認する予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 湯沢 美都子: "黄斑疾患 最近の話題"臨眼. 58. 1517-1525 (1999)
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[Publications] 湯沢 美都子: "眼内新生血管 Aレーザー光凝固"眼科. 40. 1699-1712 (1998)
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[Publications] 湯沢 美都子: "眼内循環と血管新生"Ophthalmology up date. 12. 3-9 (1997)
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[Publications] 湯沢 美都子: "加齢黄斑変性.今日の治療方針 私はこう治療している"今日の治療方針 私はこう治療している. 851 (1998)
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[Publications] Yuzawa.M: "Recent treatment of exdative age-related macular Degeneration"Asian Medical Journal. 41. 567-575 (1998)
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[Publications] Yuzawa.M: "Smoking and neovascular form age-related macular degeneration in late middle aged males:finding form a case-control study in Japan"British Jouranl of Ophthalmology. 81. 901-904 (1997)
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[Publications] 湯沢 美都子: "加齢黄斑変性(新図説臨床眼科講座6)"メジカルビュー社. 9 (1999)
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[Publications] 湯沢 美都子: "practical ophthalmology 眼科診療プラクティス加齢黄斑変性の診療"文光堂. 3 (1999)