1998 Fiscal Year Annual Research Report
咀嚼器官とその制御中枢の発達・老化および恒常性維持に関する基礎的研究
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10671701
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
前田 憲彦 広島大学, 歯学部, 教授 (60049418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末宗 節子 広島大学, 歯学部, 教務員 (80112209)
吉子 裕二 広島大学, 歯学部, 助手 (20263709)
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Keywords | 咀嚼システム / 発達と老化 / 歯根膜 / 抜歯 / 末梢性入力減少 / 運動神経細胞数減少 / 性ホルモン |
Research Abstract |
咀嚼システムは栄養摂取の窓口として極めて重要な役割を果たしている。したがって、健全な咀嚼システムの発達と老化、およびその恒常性雑持に関する基礎的知見を得ることが、歯科医学研究者にとって重要な課題である。我々はこれまでに、成長期と老化期における顎運動に関与する末梢効果器とその制御中枢の発達・老化、およびその制御因子の研究をマウスを用いて展開してきた。その研究によって、生後初期より歯根膜からの末梢性入力が欠除すると、若い個体においても咀嚼筋のうち閉顎筋を支配する運動神経細胞数が減少することを報告してきた。 平成10年度は、歯根膜に分布する知覚神経終末からの知覚入力が咀嚼システムの老化、恒常性維持にどのような機能を持っているかを明確にするために、遺伝的に歯牙萌出障害をともなう大理石病マウス(op/op)と正常マウス(+/?)の両者の3ヶ月齢と20ヶ月齢の個体を用いて解析した。さらに、歯根膜からの感覚入力の欠損は成長期のどの時期に咀嚼システムに対して最も大きな影響を与えるのかを明確にするために、幼若期から経日的に片側の臼歯の抜歯を行い、運動神経細胞数を経日的に解析した。実験動物の咬筋神経にHRPを注入して、逆行性に標識された運動神経細胞の数を形態学的に計測することによって細胞数の増減を解析した。 遺伝的に歯の萌出がみられないop/opマウスにおいては、加齢が進むにつれて標識された運動神経細胞数は減少数が増加することが明らかになった。抜歯個体においても同様で、抜歯後の日齢が進むにつれて運動神経への影響が大きくなることが明らかになりつつある。これらの事実は、咀嚼システムにおける運動制御機構の発達と恒常性維持に歯根膜からの感覚入力が重要な役割を果たしていることを示唆している。また、性ホルモンが咬筋と三叉神経運動核の発達に関与していることを示唆するデータを得た。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Maeda et al.: "Postnatal changes in the intensity of immunohistochemical reaction with antibody against the estrogen receptor in mouse masseter muscle" Biomedical Research (India). 9・2. 87-91 (1998)
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[Publications] Maeda et al.: "Co-localization of estrogen and androgen receptors immunoreactivities in the trigeminal nucleus" Biomedical research (India). 9・3. 187-193 (1998)