1998 Fiscal Year Annual Research Report
ソフトレーザー照射に対する上皮細胞のEGF受容体と細胞外マトリックスの遺伝子発現
Project/Area Number |
10671710
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Research Institution | Ohu University |
Principal Investigator |
山本 茂久 奥羽大学, 歯学部, 教授 (10103376)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土肥 宏樹 奥羽大学, 歯学部, 助手 (30275622)
中川 敏浩 奥羽大学, 歯学部, 講師 (60217677)
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Keywords | ソフトレーザー / 上皮細胞 / EGF受容体 / in vitro |
Research Abstract |
ソフトレーザー照射の上皮細胞に与える影響について明らかにする目的で、ヒト表皮角化細胞(normal human epithelial keratinocyte;NHEK)を用い、本年度は主に、レーザーの至適照射条件およびepidermal growth factor(EGF)receptorの発現について検討した。 ソフトレーザーにはHe-Neガスを発振源とし、波長632nm出力6mWエネルギー密度9.9〜11.9J/cm^2(180sec.)の連続波を放出するレーザー装置を使用した。方法はマイクロプレート96wellに細胞を播種し、種々の条件でレーザーを照射後、MTTアッセイあるいは、H-tymidineの取り込みを指標に細胞増殖を、またEGF receptorについては抗体を用いwestern blottingにより定量を行った。 その結果、controlに比べレーザー照射群で細胞増殖が認められ、特に照射時間20秒においてその傾向が最も顕著であった。さらに、EGF receptorについてもレーザー照射10分後までは急激な増加が認められ、その後も緩やかな増加を示した。 以下の結果から、上皮細胞に対するソフトレーザー照射は、細胞膜におけるEGFreceptorの発現を活性化することにより、細胞増殖を促進することが明らかとなった。今後は、anti sense等による遺伝子発現あるいはプロテオグリカンやフィブロネクチン等の細胞外マトリックスの産生量について検討する予定である。
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