1998 Fiscal Year Annual Research Report
口腔細菌ペプチド剤分泌系を用いたう蝕リプレースメントセラピー
Project/Area Number |
10671719
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
早川 光央 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (10112955)
|
Keywords | う蝕 / リプレースメントセラピー / S.gordonii / 遺伝子組み換え |
Research Abstract |
S.gordonii遺伝子組み換え体を応用したう蝕のリプレースメントセラピーを発展させる目的で、S.mutansのGTF-IおよびSPaA(surface protein antigen)をターゲットとして本研究を進めている。1,S.mutansのGTF-Iの不溶性グルカン合成を阻害するモノクローナル抗体からすでに得られているScFv抗体(ファージミド抗体)よりその抗体の阻害ドメインをコードしているDNAフラグメントを切り出し、S.gordoniiプラスミドに組み換え、形質転換を行った。形質転換はDNAレベルでは成功しており、抗体の産生量について検討したところ抗体として分泌される量が非常に少なく分泌性機能ドメインとしての作用(試験管レベルでのS.mutansと遺伝子組み換えS.gordoneii混合培養による粘着性グルカン合成抑制効果およびS.mutansの増殖抑制効果を確認するに至っていない。現在、高発現形質転換体への改良をおこなっている。2,S.mutans SPaA(PAc)の免疫原生の強いとされるエピトープ部位(Infect Immun,1995)の3種のペプチド(下記)について、既存の合成器を用いて合成した。これらのペプチドに対するモノクローナル抗体作成のためマウスおよびラットに免疫し、ミエローマ細胞に融合させて培養を行っているところであり、抗体が取れ次第、先と同様にS.gordoniiを形質転換する。 記;SpaA(PAc)N末端部ペプチドPAc(301-319)ANAANEADYQAKLTAYQTE,PAc(361-379)NAKATYEAALKQYEADLAA,PAc(391-409)YQAKLTAYQTELARVQKAN。
|