1998 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanical Stressに伴う顎関節症の病変部の血管新生に関する研究
Project/Area Number |
10671773
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
佐藤 強志 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (90136888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 征郎 鹿児島大学, 医学部, 教授 (20082282)
野井倉 武憲 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (40102561)
奥 猛志 鹿児島大学, 歯学部附属病院, 講師 (50194486)
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Keywords | 顎関節症 / 血管新生 / TMJ |
Research Abstract |
臨床症例の検討において、顎関節症患者の顎関節疼痛をVisual Analog Scale(VAS)にて評価した。臨床症例の検討で、VAS法にて評価したが、この分類法は顎関節症疼痛の分類法として充分に適していた。 顎関節症患者のなかでMRI画像所見で上関節腔にJoint Effusionを認めた患者の関節液を収集し、関節液中のVEGF量をELISA法にて、またNO濃度をグリース反応を用いて硝酸塩(NO2/NO3)の型で測定し、定量的評価を行なった。臨床症例での顎関節腔からの関節液の採取はその量が極めて少量であるため、手技的に困難であり、またVEGF/VPF量やNO量の測定では値の変動が大きく、定量的評価が困難であった。そこで少量の関節液からの測定を可能にするため、希釈法による測定を検討している。 細胞培養を応用した検討では、関節リウマチ患者の滑膜から分離した細胞を培養増殖しエストロゲンによる刺激によるNO産生量の定量評価を行なった。また、性関節炎モデルとして家兎10羽を使用し、起炎物質による顎関節炎モデルを作成した。これらの動物モデルの顎関節滑膜からの細胞の分離培養の確立を試みている。関節リウマチ患者の滑膜から分離培養した細胞を使用してNO量の定量的測定を行なったが、測定値の変動が大きく、安定した値が得られなかった。動物モデルから採取した滑膜細胞の分離培養ではほぼ充分な増殖が見らた。そこでこれらの細胞を利用し、NO量の測定を試みている。さらに採取した組織よりマクロファージを分離し、これを利用したNO産生量の定量をも試みている。
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