1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10671797
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
久保田 稔 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (10005100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 薫 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (50240974)
寺田 林太郎 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (70244944)
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Keywords | レジン系仮封材 / 合着材 / レジン強化型グラスアイオノマーセメント |
Research Abstract |
研究目的:合着材の歯質接着性に与える仮封材の影響を調査する目的で,臨床で多用されている合着用レジン強化型グラスアイオノマーセメント(以下強化型アイオノマーセメントと略す)の歯質接着性に与える仮封処置の影響を検討した. 材料・方法:仮封材は従来型のPropac,Freegenol Temporary Pack,HY-Bond Temporary Cement Hard化学重合型レジン系仮封材Plast Seal,光重合型レジン系仮封材Fermitの5種を用いた.強化型アイオノマーセメントはFuji Lute,Vitremer Luting Cementの2種を用いた. 面出ししたウシ下顎永久前歯唇面に仮封材を塗布し,水中保管1週間後に仮封材を除去して引っ張り接着試験用治具を,製造業者指示に従って練和した強化型アイオノマーセメントで合着し引っ張り接着強さを測定した. 結果及び考察:従来型の仮封材は,仮封材の種類に関わらず強化型アイオノマーセメントの歯質接着強さを有意に低下させていた.また,接着強さの減少はエナメル質面に比較して象牙質面で大きな値を示した. 一方,レジン系仮封材は強化型アイオノマーセメントの接着強さを低下させるものの,Plast Sealでは有意差がみられず,象牙質面におけるFuji LuteとFermitの組み合わせのみで有意差がみられた. 本実験結果より,仮封処置は強化型アイオノマーセメントの歯質接着性にも影響を与え,特に象牙質でその傾向は顕著に現れることが明らかとなった. 以上のことから,強化型アイオノマーセメントを合着材として使用する際には,従来型の仮封材ではなくレジン系仮封材を用いることが推奨される.
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Research Products
(1 results)