1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10671799
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
船登 章嘉 昭和大学, 歯学部, 講師 (60219087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 恵以子 昭和大学, 歯学部, 助手 (70301512)
松岡 英美 昭和大学, 歯学部, 助手 (40286860)
山下 右文 昭和大学, 歯学部, 助手 (60255875)
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Keywords | Laser / endodontic surgery / microsurgery |
Research Abstract |
手術用顕微鏡(トプコン社製、OMS-75)下でのレーザーを用いた外科的歯内療法施行のため、技術的トレーニング及び適切なレーザー装置の選択、また適切な照射条件の設定を行うべく実験を行っている。一般的に臨床歯科治療は、直視下で行われてきたため手術用顕微鏡下での施術は、非常に違和感を感じる。しかし、トレーニングの積み重ねにより、そのような不具合は一切なくなり、逆に手術野が非常に良く明示され、必要不可欠なものと考えられる。特に、直視下では見逃してしまうような細部にわたる感染領域の摘出や、充填物と歯質との適合性の向上など、疾病の予後を改善し再発率の減少に貢献すると考えられる。 レーザー装置としては、Nd:YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー及び半導体レーザーなどは、歯根尖切除術等を行うにはその歯根切除面にたいする熱障害が強く,また長時間必要とすることなどからあまり適していないと考えられる。Excimerレーザーは、組織への熱障害を生ずることなく、歯や骨を切削することが可能であった。しかし、装置の導光系の問題や切削効率などの点で、臨床応用はまだ難しいと思われる。本実験で使用を試みたレーザー装置の中では、Er:YAGレーザーとEr:YSGGレーザーの2機種が比較的切削効率が良く、かつ組織への熱障害もほとんどないことから、歯根尖切除術等の外科的歯内療法への応用の可能性があると考えられた。レーザーの照射条件としては、Er:YAGレーザーでは150-250mJ,2Hzが効果的ともおもわれるが、現在、さらに詳細な至適照射条件の設定を検索し、効率的な手術および周囲組織への損傷の軽減を測れるよう実験を行っている。
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