1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10671812
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
佐藤 範幸 北海道大学, 歯学部, 助手 (00271669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
会田 英紀 北海道大学, 歯学部, 助手 (10301011)
上田 康夫 北海道大学, 歯学部, 講師 (30241342)
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Keywords | 歯根膜細胞 / アルカリフォスファターゼ / メカニカルストレス / RT-PCR / DNA |
Research Abstract |
歯根膜を含む歯周組織再建にはメカニカルストレスが大きな役割を果たしていることが予想される.機械的刺激が歯根膜細胞の活性にどのように影響を及ぼすかを検討するために前年度に引き続きFlexercellによってストレスを与え,歯根膜細胞の生化学的特性について調べた.検討する生化学的マーカーとしてはDNA量(細胞数),RNAからRT-PCRの手法を用いたアルカリフォスファターゼ活性を選択した. 矯正によって,なるべく歯根膜にダメージを与えないように注意して便宜抜去した,人小臼歯より剥離採取した歯根膜細胞をα-MEM培地にて培養した.培養3継代目から6継代目の歯根膜細胞(線維芽細胞)をFlexercellに,1つのwellあたり約1000000個の線維芽細胞を播種させ,メカニカルストレスを与えた.ストレスを与える条件は1サイクルを20秒とし,細胞の伸展率を18%に設定し,20秒間のうちストレスonを10秒間,offを10秒間とした.そのサイクルを1日,3日,5日間継続して行った.実験終了後,機械的刺激を与えた群と対照群について,アルカリフォスファターゼ活性,およびDNA量から細胞数を算出し比較検討した. その結果,アルカリフォスファターゼ活性,細胞数はストレス5日群でコントロール群より有意に上昇した.ストレス1日群,3日群ではストレス群とコントロール群との間に統計学的有意差はなかった.この結果より,歯根膜細胞は比較的長い時間のメカニカルストレスにより活性化され増殖することが示唆された.
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