1999 Fiscal Year Annual Research Report
ヘテロ環系抗菌性モノマーを配合したリライニング材の調製とその最適濃度組成域の決定
Project/Area Number |
10671857
|
Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
川口 稔 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (10122780)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 裕 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (50154878)
|
Keywords | メタクリレート / モノマー / 義歯床用レジン / リライニング / 抗菌性 |
Research Abstract |
抗菌活性を有するメタクリル系モノマーを含む直接リライニング材を調整することによってレジン床義歯へのプラークの付着を抑制することを試みた.初年度の平成10年度は抗菌性モノマーとして分子内にヘテロ環を有する6種のモノマーを合成した.これらのモノマーを2mo1%添加したアクリルレジンを調整し,C.albicansの付着性について測定を行った.その結果,ヘテロ環の中でも,分子内にイミダゾール骨格を有するモノマー類が菌の付着を抑制することが明らかとなった.次年度の平成11年度では,これらの結果をもとに化学重合型の直接リライニング材を調製し付着試験を行った結果,同様にイミダゾール系のモノマーが付着性を低減する結果が得られた.以上の結果より,ヘテロ環系モノマーの中でも,イミダゾール系のモノマーが抗菌性モノマーとして有望であることが示唆されたが,これらのモノマーはその分子極性の高さゆえいずれも結晶性であり,歯科用モノマーとの相溶性も十分ではなかった.したがって,このような点の改善が今後の応用展開への課題であることが示唆された.
|