1999 Fiscal Year Annual Research Report
口腔粘膜難治性疾患の発症機序に関する研究:活性酸素(O_2^-)とサイトカインの検討
Project/Area Number |
10671878
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Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
原田 利夫 島根医科大学, 医学部, 助教授 (90135921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
園山 学 島根医科大学, 医学部, 医員
成相 義樹 島根医科大学, 医学部, 医員
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Keywords | 口腔粘膜疾患 / 口腔扁平苔癬 / 活性酸素 / スーパーオキサイド / ビスコクラウリン型アルカロイド / サイトカイン |
Research Abstract |
各種口腔粘膜難治性疾患の発症機序を解明するために、各種患者にビスコクラウリン型アルカロイド(BA)20mg〜30mg/dayを6ヶ月以上投与することにより、現在まで以下の結果を得ている。 1.BA投与後の各種口腔粘膜疾患患者の末梢血好中球のO_2^-産生能は投与前値に比べて低値を示し、両者間に統計学的有意差が認められた。 2.口腔扁平苔癬(OLP)患者に対するBAの投与は臨床的に有用であり、これらの患者にはBA投与中や投与後に末梢血好中球のO_2^-産生能の抑制が認められた。 3.上記2.のOLP患者に対するBA投与による臨床症状の改善時には血漿中TNF-α、IL-6の低下、G-CSFの上昇が観察されるようであり、OLPの発症過程において、末梢血好中球のO_2^-過剰産生と血漿中各種サイトカインの関与の可能性が示唆された。 4.放射線性口腔粘膜炎については、その発症に好中球やリンパ球の機能や数の低下が関与している所見が得られたが、その他の各種口腔粘膜難治性疾患についても、さらに症例を重ねて検索していく予定である。
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