1999 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌のCGHによる遺伝子異常の解析と細胞死の研究
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10671882
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
伊田 正道 山口大学, 医学部, 助手 (60176279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 明 山口大学, 医学部・附属病院, 医員(臨床)
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Keywords | CGH / 口腔癌 / 細胞株 / 染色体 |
Research Abstract |
すべての染色体の遺伝学的変化を検索する方法として comparative genomic hybridzation(CGH)法があり、包括的にDNAのコピー数のlossと gainの検討が可能である。今回、14種のヒト由来の口腔扁平上皮癌細胞株の染色体の不均衡と構造異常をフローサイトメトリーならびに(CGH)を用いて検討した。すべての細胞はDNAanuploidを示し、そのDNAindex(癌細胞のDNA量/正常細胞のDNA量)は1.26から2.01の範囲にあり、約70%の細胞は1.3-1.5付近に分布していた。すべての細胞株でDNAコピー数の異常、すなわち gainとlossがみられた。DNAのlossがみられた領域は18q12-22(71.4%)、4q31-ter(64.3%)、4p(28.6%)、21q(21.4%)、16p(14.8%)、19p(14.8%)、22q(14.8%)であり、DNAのgainは5p(85.7%)、8q23-ter(78.5%)、20p(57.1%)、20q(57.1%)、Xq21(35.7%)、11p(28.6%)、2q22-32(28.6%)、7q(21.7%)、1p21-31(14.3%)、5q23-34(14.35)、6q22.3-25.1(14.3%)、9q33-ter(14.3%)、12q22-23(14.3%) であった。DNA量の異常と染色体構造異常との間に関連性はみられなかったが、特に18q12-22と4q31-ter領域のlossと5pおよび8q23-terのgainの頻度が非常に高いことから、この領域の異常が口腔扁平上皮癌の進展に探く係わっていることが示唆された。
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