1998 Fiscal Year Annual Research Report
歯科臨床応用を目的とした触覚センサーの口腔内応用に関する基礎的臨床的研究
Project/Area Number |
10671921
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
真柳 秀昭 東北大学, 歯学部, 教授 (60005098)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑 弘子 東北大学, 歯学部, 助手 (20180630)
畑 真二 東北大学, 歯学部, 助手 (20208507)
|
Keywords | 触覚センサー / 歯の硬度 |
Research Abstract |
圧電セラミック素子をセンサー部に利用した硬さ知覚用触覚センサーが開発された。最近小型化が可能になり、先端が0.5mmの半球状のセンサーを試作した。口腔内に応用するに当たって、歯牙硬組織の硬度を測定できるかどうか調べた。このセンサーは固有の振動数で振動しており、対象物に接触すると固有振動数が変化し、この変化量で対象物の硬さを測定する。一方で、対象物にどれくらいの荷重で接するかが硬さを測定するためには重要な因子であることもわかった。実験の結果、対象物に対して、50gから100gまでの荷重で測定が可能であることがわかった。以上の結果を踏まえて、この装置を用いれば、歯牙硬組織の中でもっとも硬いエナメル質から、もっとも柔らかい軟化象牙質まで測定することが可能であることがわかった。ヌープ硬度計では健全象牙質以下の硬さであると測定不可能であることから、測定範囲がかなり広く、歯牙硬組織全般に渡って1つのセンサーで測定することが可能であることが示された。触覚センサーで測定した結果を、従来の微小硬度計をもちいた硬度測定との相関関係を調べた。。ハイドロキシエチルセルロースを加えた乳酸緩衝液を用いて、脱灰時間を変化させることによってエナメル質を段階的に柔らかくした。この人工脱灰エナメル質を触覚センサーとヴィッカース硬度計とで比較した。この結果、荷重25、50、70gにおいて、触覚センサーによって得られた値は、ヴィッカスー硬度の圧痕の対角線の長さと有意な一次相関をもち、相関係数も0.92と非常に高いことがわかった。この結果は現在投稿準備中である。
|