1998 Fiscal Year Annual Research Report
薬物性歯肉肥大における線維芽細胞の増殖カルシウムに対する反応
Project/Area Number |
10671933
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森崎 市治郎 大阪大学, 歯学部・附属病院, 助教授 (30116115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 茂久 大阪大学, 歯学部・附属病院, 助手 (00283797)
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Keywords | 歯肉肥大 / カルシウム拮抗薬 / ニフェジピン / ジルチアゼム / シクロオスポリン / 線維芽細胞 |
Research Abstract |
薬物誘発性歯肉肥大における線維芽細胞の増殖とカルシウムに対する反応に関する研究は,以下の二つの実験を企画し行ってきた. 1. in vivo実験:我々が確立した方法に従って15日齢Fischerラットにフェニトイン,シクロスポリンあるいはニフェジピン含有粉末飼料(CE-2)を与え,25から55日間飼育した.投与開始から7日間は低濃度で,その後2mg/g,50mg/gあるいは200mg/gの濃度で薬物を与える. 投与終了時にラット下顎を摘出し歯肉肥大の程度を測定した.さらにシクロスポリンとCa拮抗薬の相互作用についても検討した.単独あるいは複合薬物投与による歯肉肥大の程度と血中薬物濃度との関係を調べた. その結果,シクロスポリン投与によって歯肉肥大は濃度依存性に発現していた.カルシウム拮抗薬のニフェジピンあるいはジルチアゼムをシクロスポリンと同時に投与すると,いずれの薬物の血中濃度も単独投与に比べて低下していたが,歯肉肥大の程度は単独投与のものを加算した様態で増強されていた. 2. in vitro実験:ヒト歯肉組織から線維芽細胞を分離,増殖し5-8代の細胞を使用した.コンフルエントの培養線維芽細胞にカルシウム拮抗薬(ニフェジビン2mg/ml)を添加し,トリパンブルーによる細胞死,アポトーシスの判定および細胞の^3Hチミジンの取り込みを調べた. その結果,ニフェジピン添加により細胞死は減少し,アポトーシスは濃度依存性に抑制され,低カルシウム培地の^3Hチミジンの取り込みは低下し,高カルシウム培地の^3Hチミジンの取り込みは増加していた.このことから,カルシウム拮抗薬は歯肉線維芽細胞の増殖過程で細胞死を抑制し,それには細胞内カルシウム動態の関与が示唆された.
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[Publications] Miyawaki,Yasuko et al: "Calbindine D28K-like immunoreactivity in the developing and regenerating circumvallate papilla of the rat" Cell Tissue Research. 291. 81-90 (1998)
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[Publications] Atsuo Amano et al: "Binding of Porpbylomonas gingivalis fimbriaeto protein-ricb glycoproteins in parotid saliva via a common domain shared by major salivary components" infection and Immunity. 66. 2072-2077 (1998)
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[Publications] Amano,Atsuo et al: "Oral manifestations of hereditary sensory and autonomic neuropathy type IV:congenital insensitivity to pain with anhidrosis" Oral Surgery Oral Medicine Oral Pathology Oral Radiology Endodontics. 86. 425-431 (1998)
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[Publications] Watanabe,kazufumi et al: "Bilirubin pigmentation of human teeth caused by hyperbilirubinemia" Jounal of Oral Patbology and Medicine. (in press).
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[Publications] 貴島徹彦ほか: "ダウン症候群児と健康児のPCR法による歯肉縁下プラーク歯周病原性菌の比較" 障害者歯科. 20. (1999)
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[Publications] Hamada,Shigeyuki et al: "The Importance of fimbriac in the virulence and ecology of some oral bacteria" Oral Microbiology and Immunology. 13. 129-138 (1998)
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[Publications] 森崎市治郎: "困難性の克服,精神遅滞" 医学情報社 酒井信明,植松宏編, 114 (1998)
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[Publications] 森崎市治郎: "障害児患者への接し方" クイッテッセンス出版,木村光孝,祖父江鎭雄,下岡正八編, 193 (1998)