1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10671961
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
田村 康夫 朝日大学, 歯学部, 教授 (40113047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠田 圭司 朝日大学, 歯学部, 助手 (30206106)
長谷川 信乃 朝日大学, 歯学部, 助手 (50278206)
飯沼 光生 朝日大学, 歯学部, 講師 (70184364)
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Keywords | 吸啜 / 咀嚼 / 未熟児 / 低出生体重児 / 筋電図 / 吸啜波 / 吸引圧 |
Research Abstract |
研究の第1段階として、正常児と未熟児出生児の摂食機能の発達や歯科学的問題に差があるか否かを調査する目的で、NICUを退院した未熟児1歳半〜4歳児の親、191名、対照群として正常出生児100名に対し、授乳期の問題、離乳食進行状況、現在の食事摂取の問題、顔面の形態異常についてアンケート調査を実施した。その結果、未熟児出生児は離乳食の開始、普通食の開始が遅く、不正咬合発生のリスクとして指摘されている指しゃぶりゃおしゃぶりの頻度が高く、長期間に使用されていることが明らかとなった。摂食機能に関しては、1500g以上の未熟児では正常児と大差はなかったが、1500g未満の超・極小未熟児では、食事摂取量が少ない、偏食傾向が強い、充分な咀嚼が必要な食品の咀嚼が困難で吐き出してしまうなど、摂食機能に関わる問題を感じている親が正常児に比して有意に多く、さらに詳細な口腔機能の評価・検討が必要なことが示唆された。そこで超・極小未熟児の親に対し、新生児外来でさらに詳細な聞き取り調査を実施している。 また、当初の計画通り、上記のアンケート調査による横断的研究に加え、NICU入院中から、退院後の離乳食の問題〜幼児期に至る摂食機能の発達について縦断的研究を行うために、NICU入院児から退院後、幼児期までフォローアップ検診を実施し、定期的に口腔周囲筋活動および吸啜波を記録し、正常出生児との比較検討を行う。 NICU入院児の吸啜機能評価を行うために、現有設備よりコンパクトで持ち運びに便利な吸引圧測定装置を開発し、測定を開始している。 これまでの研究成果については、平成11年度の小児歯科学会、小児保健学会にて発表予定である。
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