2000 Fiscal Year Annual Research Report
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10671961
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
田村 康夫 朝日大学, 歯学部, 教授 (40113047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲岡 佳彦 朝日大学, 歯学部, 助手 (50319125)
長谷川 信乃 朝日大学, 歯学部, 助手 (50278206)
飯沼 光生 朝日大学, 歯学部, 助教授 (70184364)
松原 まなみ 岡山県立大学, 保健福祉学部, 助教授 (80189539)
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Keywords | 超・極低出生体重児 / 吸啜 / 吸引圧 / 咀嚼 / 筋電図 / 発達 |
Research Abstract |
1.吸啜機能発達について:低出生体重児の吸啜サイクル時間は満期産児より有意に短縮し、その陽圧相時間に差は認められなかったが、嚥下を含む陰圧相持続時間において有意に短縮していた。吸啜時間、吸啜圧共に、低出生体重児における変動率は満期産児よりも高く、また低出生体重児においては、陰圧相時間、吸啜サイクル時間が短く、吸啜圧も小さかったことから、低出生体重児は一回に吸引できる量が少なく嚥下に要する時間が短縮すること、測定内変動が大きく吸啜リズムが不安定なことなどから吸啜効率が悪いことが判明した。修正齢で比較しても低出生体重児の吸啜圧は満期産児に比して小さく、咀嚼機能の発達に影響する可能性が示唆された。 2.口腔形態と咀嚼機能発達について: 超・極低出生体重児の口腔の機能的な発達を明らかにする目的で、咬合力と咀嚼能力について超・極低出生体重児と満期正常児の各種機能検査を行い比較検討を行った。その結果、超・極低出生体重児の乳犬歯間幅径は、上顎で約2mm、下顎でも約2mm小さかった。また咬合接触面積は小さく、咬合力も弱いということが明らかとなった。一方、被験食品の咀嚼回数および時間については、両群に差は認められなかったが、咀嚼筋筋活動量については、すべての被験食品において超・極低出生体重児が大きい傾向を示し、特に米飯咀嚼時には有意に大きかった。これらの結果から、超・極低出生体重児は、咀嚼運動時において一見満期正常児と変わりない咀嚼を行っているように見えるが、実際はかなり努力して咀嚼を行っていることが推察された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 近藤亜子: "超・極低出生体重児の吸啜および咀嚼機能の発達第1報アンケート調査結果"小児歯科学雑誌. 37・2. 360 (1999)
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[Publications] 近藤亜子: "超・極低出生体重児の吸啜および咀嚼機能の発達 第2報咬合力と咀嚼についての検討"小児歯科学雑誌. 38・2. 403 (2000)
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[Publications] Tamura,Yasuo: "Development of sucking and mastication in children with very low birthweight : a questionnaire sutdy"MEDICINA ORAL. SUPLEMENTO No.1. 43 (2000)
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[Publications] 近藤亜子: "超・極低出生体重児の吸啜および咀嚼機能の発達-アンケート調査結果-"小児歯科学雑誌. 39,1. (2001)