1998 Fiscal Year Annual Research Report
PCR法を用いた歯周病原生細菌の定量的解析による歯周炎疾病活動度の評価
Project/Area Number |
10671969
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
濱地 貴文 九州大学, 歯学部, 助手 (80198811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 雅裕 九州大学, 歯学部, 助手 (10253460)
前田 勝正 九州大学, 歯学部, 教授 (00117243)
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Keywords | 成人性歯周炎 / 歯周病原性細菌 / PCR法 / A.actinomycetemcomitans / P.gingivalis |
Research Abstract |
本研究では、歯周炎患者の歯肉縁下プラーク中の歯周病原性細菌の定量的解析を行い、臨床パラメーターとの関連性を検討することにより、予見性の高い疾病活動度を評価する方法を確立することを目的とした。本年度は、歯周病原性細菌として注目されているPorphyromonas gingivalis(P.gingivalis),Actinobacillus actinomycetemcomitans (A.actinomycetemcomitans),Bacteroides forsythus(B.forsythus),Treponema denticola(T.denticola), Prevotellaintermedia(P.intermedia)を選定し、colorimetric polymerase chain reaction(PCR)法を用いた定量的解析を行うための基礎的研究を行った。それぞれの細菌の特異的検出のためのPCRプライマーの確定を行い、実際に歯肉縁下プラーク中の歯周病原性細菌の検出と定量が可能であることを確認した。また、A.actinomycetemcomitansとP.gingivalisに関しては、成人性歯周炎患者の初診時および歯周基本治療後の歯肉縁下プラークを検体として、colorimetricPCR法による定量的解析を行った。初診時プロービングデプス4〜6mmの636部位のうち、プロービング時の出血(BOP)陽性が528部位あり、P.gingivalisの細菌数が多いほどBOP陽性であったが、A.actinomycetemcomitansについては、P.gingivalisほど顕著ではなかった。しかし、歯周基本治療後は、A.actinomycetemcomitansの細菌数が多いほどBOP陽性であり、しかも初診時にA.actinomycetemcomitansの細菌数が多いほどBOP陽性であった。 B.forsythus,T.denticola,P.intermedialに関して定量的解析を行い、臨床パラメーターとの関連を検討する予定である。
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