1999 Fiscal Year Annual Research Report
一酸化窒素及びその関連ラジカルの超微量分離分析法の開発とその応用
Project/Area Number |
10672029
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Research Institution | Hoshi University |
Principal Investigator |
吉村 吉博 星薬科大学, 薬学部, 講師 (00147894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 卓穂 星薬科大学, 薬学部, 助手
中澤 裕之 星薬科大学, 薬学部, 教授
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Keywords | 一酸化窒素 / 分離分析 / フリーラジカル / 生体試料 |
Research Abstract |
これまでNOのみを選択的に消去できるNO消去剤Carboxy-PTIOをスピントラッピング剤として用い、HPLC/ECD/ESRシステムによる分析法を検討してきた。しかし、Carboxy-PTIOは還元性物質と反応し、Carboxy-PTIOを消費するため、生体内のNO定量に誤差を生じた。そこで、Carboxy-PTIOの代替としてTMA-PTIOを用い、リポソームを包埋させ、生体内の還元性物質による安定性及び定量性を検討した。さらに生体試料中のNOの分析に応用した。 TMA-PTIOの標準品およびリポソームPTIOをHPLCシステムにより測定した結果、それぞれ4.3分にピークを検出した。TMA-PTIO及びリポソームPTIOにNOCより発生したNOを反応させ、その定量性範囲を測定した結果、10nM〜100μMの間で直線性が認められた。そのTMA-PTIOの検出限界は5nM(S/N=3)であった。リポソーム-PTIOの還元剤による安定性をCarboxyl-PTIOと比較した結果、リポソームPTIOは尿酸、グルタチオンなどで影響を受けなかった。生体への応用として、雄性モルモットにOvalbumineを点眼して感作後、涙液中のNO生成量を測定した結果、1.7μMのNO生成が認められた。
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