1999 Fiscal Year Annual Research Report
血小板細胞表面への接着因子の発現につながる新規な情報伝達機構の解明
Project/Area Number |
10672047
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
菅谷 純子 静岡県立大学, 薬学部, 講師 (30098131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 匡男 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (10046287)
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Keywords | 血小板活性化因子(PAF) / 血小板 / P-セレクチン / 脱凝集 / ホスファターゼ阻害剤 / リン酸化酵素阻害剤 / カルシウム拮抗剤 |
Research Abstract |
代表的な成人病である血栓症の予防・治療面から血小板凝集の細胞内情報伝達系の解析が進められてきたが、血小板活性化因子(PAF)のような微量リガンドが細胞膜上の受容体に特異的に結合し、その刺激に細胞が応答する情報伝達機構についてその概要が捉えられてきた。本研究ではPAF刺激により惹起される形態変化や血小板膜上への細胞接着因子(P-selectin)発現を持続・維持する為にはPAF-受容体複合体が形成され続ける必要があることを特異的アンタゴニストや分解酵素を用いて証明した。この結果は受容体にリガンドが結合し、複合体が形成されている情報が細胞の形態変化に関わるマイクロフィラメント、マイクロチューブなどの細胞骨格系蛋白質の3次構造を含めた分子変化につながる新規な細胞内情報伝達系の存在を強く示唆するのである。種々のホスファターゼ阻害剤、リン酸化酵素阻害剤等の細胞内情報伝達阻害物質を用いて、この新規な情報伝達系の解析を試み、PAF-受容体複合体からPAFの解離に伴い血小板活性化状態を元に戻す逆行性シグナル伝達系が細胞内で働いていることを初めて明らかにした。さらに凝集血小板の解離(脱凝集反応)に関わるシグナル伝達には細胞内外のカルシュウムの流入は関与していないことを、我々が新規なカルシュウム拮抗剤として見いだしたヌクレオシド5'-アルキルホスフェートを用いて証明することが出来た(業績2)。
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[Publications] V.S.Subramanian: "Role of lecithin-cholesterol acyltransferase in the metabolism of oxidized phospholipids in plasma:studies with platelet-activating factoracetylhydrolase-deficient plasma"Biochim.Biophys.Acta. 1439. 95-109 (1999)
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[Publications] Takahiro Iwai: "Inhibition of rabbit platelet aggregation by nucleoside 5'-alkylphosphate:Correlation with inhibition of agonist-induced calcium influx"Biochem.Pharmacol.. (2000)
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[Publications] Naoki Unno: "Plasam platelet-activating factor acetylhydrolase deficiency is associated with atherosclerotic occlusive disease in Japan"J.Vasc.Surg.. (2000)
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[Publications] 菅谷純子: "ホルモンの分子生物学 第3巻 生殖とホルモン"学会出版センター. 21 (1998)
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[Publications] 三輪匡男: "メディエーター"ライフサイエンス出版. 7 (1998)