1999 Fiscal Year Annual Research Report
高血圧発症過程における血管壁プロテアソームの機能的役割
Project/Area Number |
10672075
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Research Institution | Osaka University of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
高岡 昌徳 大阪薬科大学, 薬学部, 助手 (50140231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 靖夫 大阪薬科大学, 薬学部, 助教授 (40140230)
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Keywords | プロテアソーム / プロテアソーム阻害薬 / デオキシコルチコステロン / 高血圧 / エンドセリン / 虚血再潅流障害 |
Research Abstract |
Deoxycorticosterone acetata(DOCA)-食塩高血圧ラットを用い、高血圧発症に対するプロテアソームの役割について調べた。DOCA-食塩処置により、血圧の上昇に伴って大動脈重量が増加した。同時に、血管のプロテアソーム活性及び含量を測定すると、本酵素の活性及び含量が対照群(sham群)に比して有意に増加していた。また、DOCA-食塩処置による血圧の上昇と血管プロテアソーム動態の間に正の相関性を認めた。次に、プロテアソーム阻害薬であるPSI(N-benzyloxycarbo-ny1-Ile-Glu(O-t-Bu)-Ala-leucinal)をDOCA-食塩高血圧ラットに連続皮下投与して血圧に対する影響を調べた。血圧上昇の開始直後からPSIを連続投与すると、DOCA-食塩による高血圧の進展を有意に抑制した。また、PSI投与により、DOCA-食塩高血圧ラットの血管プロテアソーム活性及び含量はsham群と同程度まで抑制された。さらに、病理組織学的所見より、DOCA-食塩処置群でみられた血管壁の肥厚形成もPSI投与により有意に抑制された。そこでDOCA-食塩による高血圧及び心血管肥厚の発症の一因と考えられる血管のエンドセリン(ET)-1産生に対するPSIの影響についても検討を加えた。DOCA-食塩処置により血管のET-1産生は亢進していたが、PSI投与によりsham群と同程度まで有意に抑制された。この結果は、プロテアソームがET-1産生の亢進する他の疾患に対しても有用である可能性を示唆しているので、次いで、腎虚血再環流障害に対するPSIの効果について検討を加えた。その結果、PSIは虚血再環流によって引き起される腎機能悪化並びに腎組織障害を顕著に改善し、同時に、腎ET-1産生亢進も有意に抑制した。 以上、DOCA-食塩高血圧ラットでは血圧上昇と相関して血管のプロテアソーム産生が亢進し、高血圧及び血管肥厚の発症に関与していることを認めた。また、腎虚血再環流障害の発症にも関与していることが判明した。PSIの抗高血圧作用、血管肥厚形成抑制作用並びに虚血性疾患の改善作用の一部にET-1産生抑制作用が関与している可能性が考えられる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Masanori Takaoka: "Anfihypertensive effect of a proteasome inhibitor on DOCA-salt hypertensive rats"Life Sci.,. 63・4. L65-L70 (1998)
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[Publications] Hisako Okamoto: "A proteasone inhibitor lessons the increased aortic endothelin-1 content in deoxy corticosterone-salt hypertensive rats"Eur.J.Pharmacol.. 350. R11-R12 (1998)
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[Publications] Masanori Takaoka: "Proteasone, panticipates in the pothogenesis of ischemic acute renal failure in rats"Eur. J. Pharmacol.. 384. 43-46 (1999)
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[Publications] Masanori Takaoka: "Proteasone, inhibition attenuates renal endothelin-1 production and the development of ishemic acute renal failure in rats"
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[Publications] Masanori Takaoka: "Current Topics in Pharmacalogy"RESEARCH TRENDS (印刷中). (2000)