1999 Fiscal Year Annual Research Report
キニノーゲン遺伝子ノックアウトマウスの作製と、その血圧調節系に関する研究
Project/Area Number |
10672077
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
岡本 博 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (00028870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
屋山 勝俊 神戸学院大学, 薬学部, 助手 (30248108)
鷹野 正興 神戸学院大学, 薬学部, 助手 (30258107)
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Keywords | ブラジキニン / キニノーゲン / カリクレイン・キニン系 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
申請者は、キニノーゲンを完全に欠損したマウスを用い、カリクレイン・キニン系の生理的役割を解明すべく、ジーンターゲティング法によるキニノーゲン遺伝子欠失マウスの作製を、以下のように進めてきている。 1.マウスキニノーゲン遺伝子の構造解析 マウスゲノムDNAをテンプレートとして、cDNA情報から設計したプライマーを用いて、LA-PCR法により各エクソン間のDNAを増幅した。この増幅産物をサブクローニングし配列を決定した。その結果、キニノーゲン遺伝子は全長約24kbで、11個のエクソンから構成され、第10エクソンにブラジキニン領域と、3'側に高分子キニノーゲン軽鎖に対応する構造が確認され、また第11エクソンに低分子キニノーゲンの軽鎖に対応する構造を認めた。 2.マウスブラジキニンターゲッティングベクターの構築 ターゲッティング用ベクターとしてpPNTを用いた。マウスキニノーゲンゲノムDNAの第3エクソン下流のイントロンから、第10エクソンのブラジキニン配列上流までの約7.5kb(Long arm)、また第10エクソンから第11エクソン上流までの約2.4kb(Short arm)に対してプライマーを設計し、LA-PCR法によってこれら領域を増幅した。次に、このLong armとShort armが、Neomycin耐性遺伝子を挟むようにベクターに順次挿入した。その結果、ブラジキニン配列を含む144bpのDNAが欠失したマウスブラジキニンターゲッティングペクターを構築することができた。このベクターのマウスES細胞への導入、そのクローニング、ES細胞の胚細胞への導入とキメラマウス作製を現在行っている。
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