1998 Fiscal Year Annual Research Report
クラークシップ型 臨床実習の導入と評価における医学教育センター組織の役割
Project/Area Number |
10672128
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山本 博道 九州大学, 薬学部, 助教授 (20166820)
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Keywords | クラークシップ / 臨床実習 / 医学教育 / センター組織 |
Research Abstract |
1. 九州大学医学部新カリキュラムの「臨床医学基本実習」において、4年次学生は、患者の心理と接しかた、面接技法、身体診察法、問題志向診療システムと診療録の書き方、基本的臨床検査法などについて講義、ロールプレイ、患者実習、検査実習により学習した。統合教育研究実習センター(センター)はそれを系統的に援助しつつ、学生を対象に質問紙で調査した。講義では(1)POSと患者への接し方が理解困難であり、(2)VTRの利用や実演が効果的であった。(3)ロールプレイは極めて効果的であり、(4)実習態度、声かけ、診察技法・検査技法などからなる「学習の手引き」が重要であり、問題点として(5)最初の患者実習の時期と意義ならびに(6)指導教官の理解不足などが認められた。実技試験による評価を実施し、(1)実技試験による学習行動の変化がみられ、(2)評価方法の標準化、(3)評価シートの改善などを行った。 2. 「臨床医学実習」(BSL)において、5年次学生は各臨床科に1〜2週間配属され、研修医の下働きをしながら、受け持ち患者を対象に毎日の診療業務、水準Iの医行為、POMRの作成、症例の発表呈示等を行った。センターはこの実習を学習の手引き作成、指導の手引き作成、指導教官のワークショップ等を通じて系統的に援助した。各科の担当指導医を対象に質問紙調査を行った。その結果、学生の積極性には大きな差異がみられ、積極的に参加する学生から受け身で逃避的な学生まで多様であった。特に、復習を目的とする少人数講義への要求は根強く、診療チームへ入りにくい状況を克服する必要性が感じられた。また、指導医側では法律上の責任に対する不安に対して明確な方針を提示しよく説明することが必要であった。 3. 平成11年度の6年次学生を対象とするクリニカルクラークシップに対して、センターはカリキュラムの準備立案、配属先への説明、学生の配属手続きの検討等を行った。
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Research Products
(1 results)