1998 Fiscal Year Annual Research Report
保健婦活動におけるヘルスプロモーション推進方法に関する研究
Project/Area Number |
10672206
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
金子 仁子 筑波大学, 医療技術短期大学部, 教授 (40125919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 道子 北海道女子大学, 人間福祉学部, 講師 (10225823)
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Keywords | ヘルスプロモーション / 保健婦 / 健康学習 / リーダー / 施策化 / 行政 |
Research Abstract |
保健婦の行うヘルスプロモーションを推進するための方法論を明らかにするため、グループ活動や町づくりの文献・ビデオを収集し、大都会で在宅ケアの活動をしているグループと、保健婦がかかわり健康についての学習会を開催している同じ地域の2グループの活動について情報収集した。活動の由来は在宅ケアのグループ、健康学習グループとも現在のリーダーが周囲に呼びかけグループが発している。在宅ケアの活動(当初より福祉系の研究者が活動方針についての意見を延べ考え方をサポート)では実態調査などを行い福祉二ーズを明らかにし、社団法人を設立し地域で必要なサービス(電話相談、デーケア)を自分たちの手で行い、現在では社会福祉法人を設立し、区から特別養護老人ホームの委託を受けている。健康学習グループでは定例の学習会をもち、自分たちの身近な健康問題の話し合いから、地域の健康ニーズに視点を広げ、地区内での障害者・要介護老人の外出機会としての花見会の開催などを行っている。この福祉系、保健系グループのどちらも民主的な話し合いを行い活動方針などを決定していることや、地域の健康・福祉ニーズを視座にいれてグループとして活動している点は共通している。したがって、主体的な住民活動にはリーダーの存在、解決すべきニーズや活動の方向性についての学習、民主的な話し合いが不可欠であることが確認された。しかし、福祉系のグループではグループメンバーが急激に増加していることや活動が他領域で恒常的に行われていることは保健グループとは大きな差があった。また活動が恒常的なため、行政との関係もより多面的で密接である。保健系のグループの特徴として個々のメンバーのセルフケア能力が高まっている点では成果が現れているが、行政首脳部との非公式な話し合いは行われていても成果となりにくい側面があった。この差について今後さらに検討し専門職の係わり方を中心に明らかにしたい。
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