1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10672214
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
宇座 美代子 琉球大学, 医学部, 教授 (00253956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長濱 直樹 琉球大学, 医学部, 助手 (00274910)
小笹 美子 琉球大学, 医学部, 講師 (10295313)
古謝 安子 琉球大学, 医学部, 講師 (30305198)
平良 一彦 琉球大学, 教育学部, 教授 (40039540)
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Keywords | 沖縄 / 長寿 / 地域介護力 / 在宅高齢者アセスメント表 / 在宅高齢者 / ケアニーズ / 介護 |
Research Abstract |
沖縄県の長寿と介護の関連を分析するため、在宅要介護高齢者のケアニーズの特徴を把握することを目的に在宅高齢者アセスメント表(MDS-HC)を用いて訪問調査を行った.大宜味村の要介護高齢者35人(90人中)と佐敷町の要介護高齢者42人(111人中)について分析した. ケアニーズの平均数をみると、大宜味村(10.9個)は佐敷町(9.1個)に比べニーズが多く、特に家族と同居している場合でみると、大宜味村(13.4個)は佐敷町(9.6個)よりもさらにニーズが多くなっていた.大宜味村では佐敷町に比べ介護が必要な高齢者が在宅で生活を維持している人が多いことが伺えた. 大宜味村は、佐敷町に比べ口腔衛生の領域でニーズが多くなっていたが、これは近くに医療機関が少なく受診の機会が少なくなるためであろうと考えられた. また、大宜味村では佐敷町に比べ転倒、環境評価に関するニーズが高くなっていたことから、大宜味村には段差のある古い家が多く、住宅改造が十分対応されていないことが伺えた. 要介護高齢者の独居者の割合をみると、大宜味村(18人、51.4%)は佐敷町(13人、31.0%)に比べ独居者の割合が高くなっていた.その独居者のケアニーズについてADL/リハビリの可能性の領域をみると大宜味村0%、佐敷町51.7%であった.また、コミュニケーションの領域は大宜味村0%、佐敷町61.5%であった.大宜味村は佐敷町に比べ、各住宅間の距離が遠いこと、医療機関やお店が少なく不便であることなどひとりでも暮らしていける機能性が低く、このような過疎地域で一人で生活するためにはADLが自立しコミュニケーションが図れることは重要な条件であろうと考えられた。 これらのことから要介護高齢者のケアニーズは、過疎化など地域環境によって影響されることが伺えた. 次年度は長寿と地域介護力との関連について分析したい。
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Research Products
(1 results)