1998 Fiscal Year Annual Research Report
訪問看護における看護婦の裁量権行使の実態とその展望
Project/Area Number |
10672221
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Research Institution | Yamaguchi Prefectural University |
Principal Investigator |
岩本 テルヨ 山口県立大学, 看護学部, 講師 (80285444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兼安 久恵 , 教授 (40285440)
田中 愛子 , 助手 (10285447)
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Keywords | 訪問看護 / 裁量権 |
Research Abstract |
訪問看護において看護婦が裁量権を行使した状況及び対処の内容等については主として次の事項が現在までに抽出された。 1.患者の基本的ニード(例えば呼吸循環・食事・排泄・清潔)が充足されていない状況 (1) 患者の状態をアセスメント上での援助実施(例.膀胱洗浄、入浴)の決定、援助方法の選択(例えば排泄-導尿か、バルン留置か、ポータブル等)と実施 (2) 基本的ニード(例えば睡眠、排泄-便通コントロール・排尿)にかかわる内服薬の量の調節・内服時期及び患者の薬の効果状況を判断した上での薬の変更を含めた内容の主治医への報告、患者の状況によっては新たな内服薬の処方の主治医への進言 (3) 酸素療法に対して患者の呼吸循環状態のアセスメントをした上での酸素療法の用具の選択と流量の調整 (4) カテーテル類の交換時期の判断と交換の実施 2.患者の病状が悪化している状況 (1) 薬の内服が困難な場合内服薬の内服優先順位の決定或いは内服させない薬の決定、患者の状態による薬の投与方法の変更・その実施(座薬・点滴等) (2) 家族からの病状の変化(悪化)の報告後直ちに受診(入院)させるべきかどうかの判断 (3) 今後の事態を予測しあらかじめ対処の方法を考慮する (4) 病状や病気の進度・薬の薬効を総合的に判断した上での家族への説明、対処 (5) 検査の必要性の判断と実施 (6) 治療の効果が上がっていないとの判断(例 褥創の処置)-処置の方法、薬物の変更の進言 3.疼痛が増強している状況 疼痛コントロールを図るために、服用方法・回数・量の状態に応じた変更、緩和のための薬の進言
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