2000 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの「アニミズム・死の概念発達」と生活体験〜Death Educationの方略を求めて〜
Project/Area Number |
10672231
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
岡田 洋子 旭川医科大学, 医学部, 教授 (90281906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 予史季 旭川医科大学, 医学部, 助手 (20322901)
松浦 和代 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (10161928)
佐藤 雅子 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (10259137)
井上 ひとみ 石川県立看護大学, 講師 (50295169)
茎津 智子 天使大学, 看護栄養学部, 講師 (10177975)
三田村 保 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (80271641)
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Keywords | 小児 / 死の概念 / 生物・無生物の識別 / Death Education / 死のイメージ / 死後の世界 / 死別体験 / 日本 |
Research Abstract |
1)子どもの「死の概念発達と関連要因」を明らかにする。2)子どもが日常生活の中で出会う「死」を通して「死」や「死後の世界」をどのように考えているか実態を把握する。3)Death Educationのための指針を開発する目的で調査を実施した。調査対象は、小学校1学年から中学校3学年までの合計2,690名で、地域別では北海道が989名、関東が935名、九州が766名であった。(1)死別体験の状況、(2)生物・無生物の識別、(3)死の概念発達、(4)死のイメージ、(5)死後の世界について、年代別・性別・地域別、体験別に検討を行った。その結果、身近な人との死別体験者は、約5割から8割と学年が高くなるほど増加し、過去の研究と同様の結果であったが、地域差が確認できた。生物・無生物の識別は、中学生の男子でも約3割が「ポケモンは生きている」と答え、地域差はないが性別間に差が見られ女子よりも高かった。死の概念発達は、年代・性別・地域により有意な差が見られる項目が確認できた。死のイメージは男女とも約6割が「こわい」と回答し、死後の世界については、全学年を通して5割以上が「ある」と回答している。家族や友人と、死について話したいかという回答には、全学年とも5割を下回っており、死について6割以上が「話したくない」と回答している。しかし一方で、「大好きな人が死んだらどうしてあげたいか」との質問に、子どもなりにしてあげたいことを挙げている。身近な人との死別の時を家族と語り合うことの意義・実践活動がDeath Education指針の基盤である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 岡田洋子: "子どもの死の概念"小児看護. 21・11. 1445-1452 (1998)
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[Publications] 岡田洋子 他: "学童期にある小児のアニミズム-過去と現代の比較-"小児保健学会誌. (予定). (2001)
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[Publications] 岡田洋子 他: "学童期にある小児の死の概念発達-小・中学生の年代的変化・特徴-"小児保健学会誌. (予定). (2001)
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[Publications] 岡田洋子: "予後不良な子どもの看護 3.子どもの死に対する理解と反応"メジカルフレンド. 14 (2000)